第28話 夕食調理中
「川俣さん。いつものところに鍋状態で準備してあります。食器含めてセットで持ってきて」
「了解。栗原と竹川ついてこい」
「はい」
3人は掃き出し窓から部屋の中に入っていく。
栗原さんは完全に復活したようだ。
動きが元に戻っている。
一方、先生はガスバーナーを2台用意した。
折りたたんであるのを展開して、下のネジで固定して、ガスをセットして。
3人が鍋2つとカレールー、お玉や食器セット等を持ってくる。
食器は色々なタイプがあるが、総じて鍋としても使える物のようだ。
蓋付きのアルミ製、容量的には1リットル位のものが色々。
それぞれのコンロに鍋を載せたところで。
先生がガスのバルブを開き、黒いボタンをカチカチカチカチ勝ち押しまくる。
ボウッと音がして火がついた。
「そっちも同じように火を付けて下さい」
なので僕がやってみる。
バルブをひねってガスを出して。
黒いボタンをカチカチカチカチ押しまくる。
何回目かで火がついた。
一瞬ぼうっと火が広がり。
そしてあとは普通に燃えている。
「御飯は研いで水を入れて、カレーは野菜を切って水を入れた状態です。ここからはお任せしますのでお願いしますね」
という訳で。
テーブルで鍋を囲んで、具合を見ながらおしゃべりタイム。
「何故先生のところにこんなに色々装備があるんですか」
「登山とかをやっていると、どうしてもいい装備が欲しくなったりするんです。他にも新製品が出たらつい買ってしまったり。
あとは大学の登山部の同級生や後輩で、就職を機に登山をやめるとか新しい装備を買って古いのがいらなくなったとか。そういういらなくなった装備を貰ったり預かったりしているんです。うちは広くて置く場所がありますから。
そうしたらいつの間にか色々集まってしまいました。でも便利なんでこうやって使っているんです」
なるほどな。
「今日は定番のカレーですけれど、本当は山菜とか釣った魚とかを食べるのも面白いですよ。日のあるうちは採取に専念して、夜は捕ったモノを中心に料理するんです。実は山菜や貝を採ったのがあるので、明日の朝出しますね」
「釣りは結構楽しいぞ。多分思った以上に釣れるから」
「運が悪い時もありますけれどね。でも二浦半島は釣り場も多いし、結構色々な山菜が生えていたりするんですよ」
何かどんどん魅力的な話も出てくる。
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