第一話 過酷な世界
なんとか魔物達の間を
僕がこんな所にいる理由は、
こんな
さて、いくら後悔しても自分でやったことだし、後の祭だ。とりあえず行動しなければ何も始まらない。洞窟の中に人がいる可能性もある。
リュアルは暗くジメジメとした洞窟の中を、慎重に進んでいった。
◆
今、リュアルは絶望的な状況にある。洞窟の中を、手が無いリュアルは何度も転びながら奥深くへと進んでいったが…… ここに魔物がいないなんて考えが甘かったようだ。
目の前にいる魔物は、今こちらへ向かって来ている魔物は―― 例の目が全方位に付いている魔物程ではないが、実におぞましい。上半身は人間のようだが、下半身にはタコのような触手が無数に生えている。そして顔は…… 人間の目と口がある
魔物はレベルごとに牙、と言うよりも犬歯の色が変わる。この半タコ人が
対して、リュアルのレベルは、10程度。最後に測ったのは一ヶ月程前だから、
レベル10とレベル75。誰がなんと言おうと……絶望的だろう。リュアルの勝率はゼロに等しい。逃げる?確かにタコ型は種族として足が遅いが、レベルにこれほどの差があればタコ型の方が圧倒的にスピードが速い。
「魔物!くっ、来るな!!」
この状況に
「へ、へ、へ、へ、へ、へ、こ、こんな所に、に、に、にん、にんげん、ん、こども、か、か、かてる、し、し、し、しね、しね、しね、」
人間の言葉は理解しているが、やはりまともに話せないらしい。それよりもその不快感極まり無い話し方で、リュアルは更に顔を青くし震え上がる。
「僕を殺したところで何も良いことは無いぞ!あっちへ行け!」
「に、にんげん、うまい、うまい、たべる、た、たべる、おまえ、よ、よわい、うまい、よわいうまい、」
食べようとしているらしい…… こんな気持ち悪い奴に、食べられる。そんなのは嫌だ!
「喰らえ!『
リュアルが勇ましく声を上げると、左手に…… 左手がある
「ひ、ひ、よわい、よわい、」
半タコ人は不敵に
これはマズい。このファイアボールは、戦闘慣れしていないリュアルにとって最高火力だ。それを真っ正面から受けたのに、当たった場所には軽い
すると、半タコ人が少し
「ふひ、ひ、ぜんぶ、よけてみろ、」
すると、半タコ人の触手が一斉にこちらを向いた。攻撃体勢だろうか。そして、触手を一つ一つ物凄い勢いで付き出してくる。触手が壁に当たると、岩でできているのに砕けるから相当な
「それより、は、はやく集会行ってこいよ!早く行かないと怒られるぞ!早く!」
「しゅうかい、しゅうかい?、おこ、ら、れ、る、る、る、…………………………………」
「しゅうかいいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ」
「おこられるおまえおもいださせたしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしね」
タコ型の怪物は、触手をリュアルに巻き付け
引きちぎる!そして、リュアルの横腹からは
「ぐあぁぁ!!!! いだあああああ!!!!」
『しねの弾幕』に負けない位の声で泣き叫ぶ。リュアルの横腹から帯の様に血が流れているのを見て、タコ型の怪物は触手をしまう。
「こ、こ、こ、こ、こ、こ、こいつじゃない、しゅうかいのまもの、き、きらい、ころす」
半タコ人は無数の触手を地面から、恐るべき
リュアルは地面に倒れ引きちぎられた腹を足で押さえ、全身を支配されるような激痛に
両腕の無い魔法剣士 ぼくがかんがえたさいきょうのかんがえかた @gearbuutyan
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