第22話
それは、周りにいたモンスターたちをも傷つけるものだった。黒い雨で、モンスターの大半は消え去った。
グリフィンたちへのダメージもそうとうのものだった。体力の半分近くを
麒麟は堕天使へと
「アキラー!」
「くっそー、すぐに戻ってくるからな!」
アキラはそう言って、姿を消した。
グリフィンも『
ゴーレムたちが、
堕天使の顔が、
また、堕天使が左手をかざした。黒い雷は、
そして、しばらく
アキラとコミちゃんは、すぐに戦闘に
「このままじゃ、まずいな」
「タカ、なにかいい方法はないか?」
「こんな状況でいい方法なんて……あった!」
人面鮫の下に巨大な花が現れた。
突然、蓮のつぼみが、ガラスを割ったかのように砕け散った。堕天使の足元にあった蓮の花も、地面へと消えていく。
「失敗だー!よく考えたら、ラスボスにこんな技が
「なにやってんだよ!」
グリフォンは、口から巨大な炎を吐き出した。頭上には『ヘル・フレイム・トルネード』の文字。炎はグリフィンの前に玉のような形で
炎に包まれたまま、堕天使は
しかし、堕天使は立ち上がる。体を包んでいた炎が、消え去った。
堕天使が、両手をかざす。堕天使の頭上に『ルシファーズ・アーム』と表示された。
中野のゴーレムの影が、大きく広がる。影の中から、巨大な
「……うそだろ?」
タカがすっとんきょうな声を上げた。
「タカ、どうした?」
「今の技には、気をつけろ!たぶん、HPに関係なく一発で
「マジで?」
僕の代わりに、
「今、中野はHP満タンだったんだ」
タカはチームの回復役だ。常に、メンバーのHPなどに気を配ってくれているのだ。
話しながらも、奥村の
また、堕天使が、両手をかざす。頭上に『ルシファーズ・アーム』と現れた。
「またくるぞ!」
僕がそう言った次の瞬間、ナリミンのゴーレムの影が大きく広がる。影の中から、巨大な漆黒の腕が現れ、ゴーレムを影の中へと引きずり込んだ。
また、ゴーレムだ。堕天使は、ゴーレムに恨みでもあるのだろうか。
違っていたのは、棘付きの鉄球の所々から、炎が
それは確かに彗星のようだった。炎が、彗星の尾を
彗星は、堕天使めがけて落下した。
彗星が直撃した堕天使は、
堕天使の頭から、黒い煙が上り始めた。黒い煙は風に消されるかのように、登るそばから消えていく。すでに、口の辺りまで消えてしまっていた。
そうして、堕天使の体はゆっくりと黒い煙に変化し、消えていった。
「これって……まさか、倒したのか?」
「えっ?うそ、私が……」
とどめの一撃を加えたアヤさえ
堕天使が完全に消えると
「……やった。倒したんだ!僕たちは勝ったんだ!」
「やったな!」
「あいつ、強かったなー。」
みんな、口々に
「さて、闇の
タカが
「じゃ、とどめを刺したアヤに……」
言い終わらないうちに、一筋の光がこちらへ向けて発射された。光は白龍を
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