第10話
チームを組んでから、十日ほどたったある日。僕らは草原にいた。あるクエストの帰り道。一体の巨大なネズミのようなモンスターと、交戦中だった。
グリフィンの頭上に『
巨大なネズミと風の
「あれっ?倒せなかった」
「なに、やってるんだよ!」
タカがそういうと、
巨大なネズミを倒した次の瞬間、グリフィンが
「グリフィンがレベル四十に上がったよ!こんなんじゃ、すぐに最高レベルになっちゃうね」
タカに報告する。レベルが上がるのは、自分が強くなった気がして嬉しい。
「……キョウ、このゲームの最高レベルいくつだと思ってるの?」
僕はまた、タカがおかしなことを言い出したと思った。
「いくつだと思ってるって、九十九でしょ」
「やっぱり……。違うんだよ、このゲームは最高九百九十九までレベルが上がるんだよ」
「えっ!そうなの?」
一般的なゲームの最高が九十九だったために、僕は勝手にビースト・オブ・ザ・ゴッドの最高レベルも同じだと思い込んでいたのだ。
「それに進化させると、レベルは一に戻るからね」
「進化って?」
「そういえば、まだ進化については説明してないんだっけ」
タカはその場で説明を始めた。
「この世界には八つの
「それで?」
「進化の基本は、自分の神獣にその属性をつけることなんだよ」
「ふーん。進化するといいことあるの?」
「あるさ。その属性のスキルを覚えたりするし、同属性の攻撃で受けるダメージは減少するし。その代わり、デメリットもある。お互いに
人面魚はタカの話を聞いているかのように、体を揺らしている。
「どうやって進化するの?」
「進化アイテムを使うんだよ。進化アイテムを手に入れるのは、大変らしいけど……。街へ戻ってクエストを終わらせたら、取りにいってみるか」
「うん、行こう!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます