マイブームチベット

12/4  inバンコク 


 いつもより遅く起き、まずぶりる。大麻が残りわずかになってきた。日記を書き、シャワーを浴びる。本を探しに外に出かける。


 カオサン通りをぬけて本が売っている通りを歩く。このへんは人が少なく、静かで落ち着いている。何を買うか決めていないので、興味がわいた本を買おう。お店に置いてある本は“ロンリープラネット”ばかりだ。悪くはないが値段が高い。“地球の歩き方”もおいてあるが、必要のない国ばかりだ。


 一軒のお店に良さそうな本が置いてある。“地球の歩き方 チベット”と“旅行人ノート メコンの国々”、そしてインドとネパールのガイドブック、これらがあれば苦労しないが、なにせ値段が高い。


 考えた結果、チベットはおあずけにして“旅行人ノート メコンの国々”とインドとネパールのガイドブックを買う。800Bと高いが、持っていると安心するし、暇しない。それに一冊は英語なので勉強になるだろう。


 本を買った勢いで、サンダル屋で今はいているビルケンシュットックのサンダルを150Bで買う。形はまったく一緒だけど、今度はサイズがひとつうえだ。


 だんだん必要な物がそろってきた。GHに戻り、荷物を置いてからウィークエンドマーケットに向かう。今度は持ちあわせに余裕がある。バスの中で眠りそうになる。


 今日は買いたい物が決まっているので簡単だ。歩きまわっていると熱帯魚コーナーがある。こんな生き物まで売られているとは驚きだ。地元の熱帯魚屋にいる魚がたくさんいる。ウィークエンドマーケットを甘く見ていた。動物コーナーは本当にすごく、探せばとんでもない動物が出てきそうだ。


 動物コーナーを抜けて雑貨コーナーにはいる。日曜日なので昨日よりも人にあふれ、せまい通路は移動するだけで体力が奪われる。CDショップがあり、民族系の音楽を2枚買う。


 食い歩きをしていると、電池を売っている店を発見する。4本つきで10Bと安い。七個買い、70Bはとってもお買い得だ。その近くの店で高そうなスピーカーがあるので試しに値段を聞くと150B。カオサン通りのほうが値段が高い、くそー! 


 夕方になり、店が閉まり始めたのでカオサンへ戻ることにする。夜のバンコクはイルミネーションと人の多さでとばされる。混沌とした街だ。


 GHに戻り、屋上でCDを聞きながら楽器で遊ぶ。一人の日本人があらわれ屋上にあるひとつだけある部屋に入っていく。暗いから顔が見えないが、目があったみたいなので挨拶をする。すると、部屋から出てきて話しかけられる。


 りりしい顔のせいたろうくんという人は、松井かずお似の24歳と自分と同い年だ。パチカで遊んでいると気にいったらしく、一緒にカオサン通りにある、700Bでふっかけられた楽器屋があったので、一緒に見に行くことにする。


 店の店員に値段を聞くと450Bだ。前に比べてずいぶんと安いな。せいちゃんはねばって250Bまで値切る。さすがだ。


 屋上に戻り、遊びながら話していると、一人の日本人女性がやってくる。名前を聞いたが忘れてしまった女性はせいちゃんの友達らしい。一緒にベンチで話をしていると、突然雨が降り始める。雨あしが強いので向かいの“CH2”に移動する。


 ところどころに日本人がいてにぎやかだ。ジャンケンでビールを買いに行くことになり、見事に負ける。近くの店に買いに行くが土砂降りの雨だ。


 言葉が通じると楽だ。日本人と話をしているとつくづく思う。次々と人が集まってきて大人数になる。いやー、お酒は気持ち良い。さなさんの相方のなおきもいる、憎めない男だ。


 アットホームな感じで良い人ばかりだけど、少しつまらないかんじがする。酒をけっこう飲み、いい時間になったので部屋に戻る。


 昼間に換金を終え、買うべきものもほとんどそろった。明日には大麻はなくなる。丁度良いタイミングだ。タイ国王の誕生日を過ぎたらチベットに向けて出発だ!

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