第6話 深夜
時計の針は午前1時を回っていた。呼吸を落ち着けて冷静さを取り戻したアランはコーヒーの水たまりとカップの破片を片付け始めた。と、その時、ツと音がして部屋の蛍光灯が切れた。
(停電か・・・?ブレーカーが落ちたのかな)
一旦研究室の真ん中に立って周りをぐるぐる見渡しながらブレーカーを探す。ふと窓から外が見えた。
(他の建物も真っ暗だ。どうやら大学全体で停電らしい・・・)
アランの目はまだ暗闇に対応できていない。ドアの目の前まで移動して感覚でドアノブを探り当てると、そこに手をかける。
その時、何かがキラリと光ったかと思うと音もなく背後から手が伸びて彼の口を塞ぎ、押し倒そうとした。声は出せなかったが筋力に自信のあったアランは激しく抵抗した。
が、すぐに彼以上の筋力によって組み付かれ、首に何かを注射される。
(まずい・・・くそっ・・・こんな時に・・・筋力がっ...)
彼は遠のく意識の中でこの招かざる客の顔を見ようとしたが既に無意識に落ちていた・・・
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