3話

生徒会side

薫「あら西園寺さん珍しかったですわよあんなにムキになるだなんて。」


紅茶を片手に話す副生徒会長の九条薫。その紅茶をテーブルの上に置くと目線を百合に向ける。


百合「うっさいわね!別に私に向かってコイツとか何様よって思っただけよ!落ちこぼれのくせに」


両手でテーブルを叩き生徒会室に響き渡る。さっきまでの生徒会長らしい凛々しい姿の面影はなく取り乱すかのように怒りを露わにしていた。隣には白鳥いろはが黙ってスマホをいじっている。


薫「まあ…、今まであんなことを言う生徒はいないから驚きましたよね。あんな低俗気にしないほうがいいですわ。あと今ので紅茶がこぼれてしまったじゃない」


百合「わかってる、わかってるけど!あー思い出すだけで腹がたつ!」


深呼吸をし感情を抑えて、生徒会室を見回す


百合「そういえば時雨がいないわね、どこへ行ったの?」


いろは「教室に行ったんじゃない?しぐしぐすごい真面目だもん。たまに授業に参加していないけどあっごめん」


薫からの鋭い視線を受け即座に謝るいろは。薫と時雨は家の了承も得た恋仲関係で薫は時雨にベタ惚れである。そのため時雨関連に関してはすぐに反応し睨んでくる。


いろは「かおるん、行かなくていいの?」


薫「そうですわね。彼女は優しいから愚民が勘違いをしてはいけないし…、わたくしもう向かいますわね。では失礼いたします」


二人にお辞儀をし生徒会室を後にしていった。いろははふぅと息をつく。


いろは「ふぅ、やっぱしぐしぐの話になるとかおるん怖いな~そう思わない百合?」


何かに取り憑かれたかのようにぶつぶつと独り言を言いながら指で机を叩く。一人だけ別の世界にいるかのようだ。


いろは「百合ってば!!」


百合「はっ!ごめん。何か用かしら?」


いろは「何でもない。私も教室に行くね、百合も早く来てね」


そう言い残すとそのまま走って生徒会室を後にした


いろは「今日の百合変!あの女が学校に復学してから!」


走りながらそういった。


一人取り残された百合も荷物を持ち用意を始める


百合「本当あたしらしくない」


誰もいない生徒会室にその声は響き渡った。





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