1話

秋也「冗談だろ?だって小春の学校って女子高だろ?無理だって」


母「お願い!小春と家のためだと思って行ってちょうだい!学費が無駄になるし

留年させてくないの」


そんなの親の頼みでも無理だ、だってあの学校は男禁制の超エリート校だ。こんな落ちこぼれの秋也が通えるわけがない、それに一番


秋也「俺男だって!!」


すると隣の部屋からドタドタと音を立てて襖を開けた夏乃だ。


夏乃「秋兄、うるさいんだけど。」


そうだ夏乃を身代わりにしようと思った瞬間見透かすように


夏乃「あ、私小学生だから小春姉の代わりとか無理だから。部屋に戻るね」


そう言い放ち自室に戻っていった。


母「それにアンタはチビで細いし兄妹そっくりなんだから行くとしたら一択しかないの恰好も女装すればいい話だし」


話しながら小春のタンスから化粧を取りだす母。秋也は自分が今から女装とやらをやるのを察した。


秋也「ま、マジでふざけんなよ…!」


逃げようとしたのも空しくすぐに捕まり化粧+ウィッグを被せられた。


母「…!完璧小春じゃない…!」


そうつぶやき秋也に鏡を向ける。秋也は自分の顔を見ると小春本人の顔が映っていた。こうしてみると本当に兄妹なんだなとしみじみ実感する。


父「ただいま、って小春!?目が覚めたのか?」


秋也「えっと…秋也だ」


一番小春を可愛がっていた父でさえ騙せるなんてこれは誰から見てもわからないのではないか。っていうことはつまり嫌なことが頭をよぎった。そう女子高通学


母「よかった、それじゃあ来週からよろしく頼むわね」


秋也「うっそーん」


これから最悪の日々が始まる。



病室には寝ている小春一人のみ。そこに近づく一人の人物がいた。

??「小春…、どうして待っててくれなかった…?」

そう呟き小春の頬を優しくなでると何処かへ消えていった。

小春「しぐ…れ」



・・・

ついにやってきてしまった悪夢の学校生活。今日ここまで来るのに何回溜息をついたことか。勇気を出して校門へ足を踏み入れた瞬間背筋に何か悪寒を感じた。悪寒と同時に来る冷たい視線なんだ何かしたのかそう考えながら妙な視線を浴びながら下駄箱へと向かった。

下駄箱を見るとなぜか上履きがなかった。家に置きっぱなしにしてたっけと思いながら職員室で靴を借りて教室へと向かう。教室の扉を開けた瞬間バケツに入った水をかけられた


小春(秋也)「え…?」


クラスメイト「あー!高辻さんじゃん久しぶり!虫かと思ってバケツの水かけちゃった、ごめんね~!キャハハ!」


一同「クスクス、やだー濡れたままこっち来ないで」


なんだよ、この学校狂ってる…!




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