第16話

「大丈夫ですか?」


「あ、はい。

 大丈夫です」


 橘さんが、そう言って優しく微笑む。

 こんなとき、リードするが紳士の勤め。

 だけど、リードできない。

 それが、モテない男だ。

 あえて言おう。俺はモテない!

 でも、嘆いてばかりはいられない。

 なぜなら俺は今、デートしているのだから!


 でも、デートに子供向け遊園地なんかでいいのだろうか?

 デートなんてしたことがない。

 まぁ、いいや。

 橘さんの目がキラキラと輝いている。

 なんか、楽しそうだ。

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