020 お昼

「よし、食堂行くぞ!あ、ロックの仕方って教えてないよな?」

メールの確認などをし終わって食堂に行こうとした時になんか新しい機能が出てきたんだけどなんだろ?

「ロック、ですか?」

「その反応を見る限りまだ教えてなかったようだ。一回席を離れる時に使う画面のことなんだが……」

「ああ、あれですね。それなら、こうしてこうですよね?」

ア、アレ?なんか間違えた?ジンさん、顔カオ!なんでこいつ知ってるんだ?みたいな顔しないでくださいよ。


なんでこいつ知ってるんだ?と思ったが、よくよく考えて見たらカジくんならありえるだろうと思えた。でも、あれは2パターンあって、どちらも誤作動防止のために4回はクリックしないといけないはずなのに。一体どうやって見つけたんだ?


なんか説明したほうがいいかな?

「あ、あの、前にシャットダウンの仕方を教えてもらったことがあるじゃないですか、あの時にロックって書いてあるボタンを見つけたんです」

フー。あ、なんかジンさんの顔がほころび始めた。これでひとまず安心かな?

「そうだったのか。いやー、教えてないのに一発で成功しちゃうもんだから君みたいなレベルの人には足止めにもならないのかなっと思ってね」

あー、なるほど、ってことはもしかして、

「このパソコンって、簡単には扱えないようにしてあるってことですか?」

「そういうこと」

そうだったんだー。だからあんなに複雑になってたのね。

「おっとやばい、そろそろ行かないとエリナに怒られるぞ、食堂へー、ダッシュ!」

なんかジンさんのキャラが変わったような気がするけど……。まあいっか。




食堂に着くと、ソファー席にエリナさんはいた。

「ちょっと遅くなってすまんな」

「いえいえ、多少の遅れは私もよくありますから。えっと、ナオ、カジくんは持参してて、私はもう頼んできたけど、ジンさんはどうします?」

やっぱりエリナさん、直次の方で呼びたいみたいだね。

「そうだな、それじゃあ頼んでくるか」

「「いってらっしゃい」」

何故かハモってしまい、互いに顔を見合わせて、クスッと笑ってしまった。あ、そうだ、エリアさんにさっきのこと聞いておこ。

「エリナさん」

「何?」

「あの、さっきここにくるまえにジンさんのキャラが豹変したんですけど、なんでか知ってますか?」

「もうそれを出しちゃったかー。あのね、ジンさんってふだなあんなにクールだけど、キャ●テン翼みたいなスポーツ系のアニメが好きで、たまに口調が変になるのよね」

「へー、意外ですね。あ、そういえばデスクにスポーツ雑誌とかが結構おいてあった気がする」

「やっぱりスポーツ好きみたいね。あ、おかえりジンさん」

ちょうどいいところでジンさんが帰ってきた。

「なんの話をしてたんだ?結構楽しそうだったけど」

と言われたので説明したら、

「あまり人にはゆうなよ。この性格で何年もとうしてきたんだから」

と言われてしまった。

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