002 サンちゃん

「よし、寝よう」


そんなこんなで、寝た。

横になった瞬間、待ってましたと言わんばかりに瞼が閉じて、意識が飛んだ。


それから、どのぐらいたったかわからないが、声が聞こえて来た……


「直次くん」

「アネキ~、アトゴフン」

「私は、女神よ」

「アタマノネジガゼンブハズレタノ?」

「水の精霊方、この子の顔に向けて放水をお願いします」

「ナニイッテェ。ブゥグゥ。何やった………」

「私は、サンちゃん。女神だよ」

「誰?」

「だから、サンちゃんだよ。あらすじのところに書いてあるよね?」

「なんの話?」

「とっ、とにかく、あなたにこの世界を救ってほしいの」

「ハァ?」

「だから、あなたにこの世界を救ってほしいの」

「ハァ?」

「2度も3度も言わせないでね」


そのとき、背筋がゾクッとした。あんなに笑ってるのに。とにかく、自称女神のサンちゃんは、この世界を僕が助けろと、いっているが、分からん。何がわからないのかと言われたら、全てだ。

そもそも、「この世界」っていってるからには、他にも世界があるのだろう。そこはまだゲームの話として理解できる。だが、何から救えばいいのかがさっぱりわからない。


「そろそろ、私に一言ぐらい言ってよ。」

「じゃあ、何から守るんだ?」

「さぁ?」

「ハァ?」

「聞き返すな~~~~~!」


なぜか怒られた。


「じゃあ、何を救うんだよ」

「本」

「……」

「どうかした?」

「なんで本なんだ?」

「え、なんで?」

「なんでったって、このご時世に、本なんてそうそう見かけないよ。」

「嘘でしょ。電子書籍も見ないなんて、お子ちゃまね!」

「あんたには言われたくない」

「なんかいった?」

「なんでも」


なぜ僕がそう思ったかというと、この女神ほんとにちっこいからだ。

なんせ、僕の目線が少し下るのだ。158cmの僕からしても低いので、相当なものだ。


「で、どうやって守るんだよ」

「それはね、・・・・・・フフフ!」

「?」

「・・・・・・」

「あの、・・・・・・じらさないでもらえますか?」

「国内電子情報管理局の電子書籍消滅対策課に行ってきて」

「どこ?」

「あら、知らないの?」

「国家機密らしいので」

「それじゃあ、教えてあげる」


思わず「ゴクッ」と音がなってしまった。


「いいんですか?国家機密バラしちゃって?」

「いいの。私には国家なんて関係ないから。あっ、それと、カスタムには伝えてあるから安心して!」

「誰?」

「皆まで言わなくていいのよ」

「はい」

「場所は、・・・・・・

To be continued………

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