エルジェイムで ~城勤めの兵士と菜園の魔王~を読んだキロール
題名長いなぁ……。
あ、いつも通りこれは作品を読んだ感想ではないので、勘違いをしないで頂きたい。
いや、あれだね。
自分の萌えは他人の萎えって言葉を思い出した。
誰かにとってドストライクなキャラは、誰かにとっては嫌悪の対象になるのだろう。
そんな事をまざまざと感じた。
それに、自分は古い人間だからか、和洋折衷ファンタジーにはそこまで魅力を感じない。
どういう経緯で、こういう作物が取れて、こんな菓子がここには出来たとか言う表現があれば、何でも良い。
どういう流通で流れてきたでも良い。
それすらなく、いきなり和物が放り込まれると、動揺する。
異世界から持ってきたでも無いから、尚更に。
一からファンタジー世界観を作るのは大変だ。
自分の頭の中の妄想を言語化して、ある意味体系立てて人に説明しなきゃいけない。
何故なら、その世界は自分の頭の中にしかないからだ。
自分だけの世界、それを人に説明するには、自分が考える以上の言葉を用いなきゃいけない。
そして、それをそのまま作品に書く訳には行かないのだ。
何故なら、それは小説では無く設定集になってしまう。
設定集が好きと言う層はいる。
だが、設定集を書くと言う行為は小説を書くと言う行為にはならない。
頭の中の設定を、さりげなく話の中に盛り込み、必要な情報だけを読者に提示し続けなくてはいけない。
多すぎても、少なすぎても読者は飽きるのだと思う。
それを考えると、現代ドラマ以外は皆一様に茨の道の筈だ。
歴史ものなら、歴史的事実や当時の文化を。
現代ファンタジーならば、ファンタジー部分が現代に与えている影響等を考えねばならない。
いや、現代ドラマだって決して楽ではない。
でも、世界観の説明は、それほど必要としない筈だ。
我々の持っている共通認識がある程度補ってくれるのだから。
そういう意味で、ちょっと設定を考えたいけど、がっつり考えたくないって人には異世界転生系は丁度良いのだろう。
……アレは現実逃避だって声をよく聞くが、本当にそうなのか?
私に作品である『異世界における武力衝突』もそこそこのPVを稼いでいる。(ダイマ
が、あれの主人公は架空世界の架空国家の歩兵指揮官と言う非常に読者視点と重ね合わせ辛い生き物だ。
それが文明ボロボロになった地球に吹き飛ばされた。
でも、異世界転生ってだけで結構読まれる。
カクヨムだけでなく、なろうでもそうだが他の作品と比べれば、雲泥の差だ。
これも逃避なのか?
ボトムズのキリコではないが、地獄を抜けたと思ったらまた地獄だたみたいな話の心算なのだが……。
何はともあれ、世界観て作るの大変だけど、作ってみると面白いよって事。
人に説明するのは大変だけど、上手く伝わるとすごく嬉しい。
ゲーム的共通認識世界観も良いんだろうけれど、一からの手作りファンタジー世界観も創ってみては?
そういう意味でも『エルジェイムで ~城勤めの兵士と菜園の魔王~』は嫌いではないんだけれど。
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