二作目、怪盗フィルのキャンパスライフを読んで

 

 髙田 輝様の作品、怪盗フィルのキャンパスライフを読みました。


 ハイテンションのコメディが繰り広げられる学園ライフと言った風情です。

 今の所は、怪盗フィルよりは、その他の方々の方が目立っています。


 まずは簡単なあらすじから。


 会社経営の親が不況の煽りで蒸発し、路頭に迷うかと思われた近衛正治セイジとその義理の妹麻衣マイ

 だが、日本を代表する財閥企業のトップ、天王寺源三に破格の援助を受ける事になる。

 その見返りが、源三の娘、希望の護衛となる事だった。


 そして、数年の訓練と実務を経て、フランス留学中であった希望を空港で待つ正治と言う場面から話は始まる。

 正治と麻衣の仕事は、希望と同じ大学に入り、護衛任務に就く事。

 だが、希望の進学先である大学では奇妙な先輩に出くわし、正治はまとわりつかれる。

 希望は希望で、怪盗になりたいとか言い出して、近衛兄妹のバイト先と言う名の天王寺家の裏仕事を行う職場の変態先輩も話に絡んでくる。

 

 最早、かなり混沌としてきているのだが、まだ怪盗としての具体的な動きはなく、キャンパスライフに終始している印象。



 これが最新話までのあらすじと言った所です。

 かなりハチャメチャでテンションが高い雰囲気の作品です。

 まだまだ、話は序盤であり物語は大きく動いている訳では無いのですが、登場人物は印象に残るキャラクターたちが多いですね。

 大学の先輩楓さんや、変態ことバイト先の杉内先輩。

 アクが強すぎるキャラクターで、コメディと言うよりはギャグ系の印象を受けます。


 そして、正直に言えば、この二人のインパクトが強すぎて、正治や麻衣、それに希望すら食っわれてしまっています。

 希望の怪盗になる! 発言も、その真意が語られると、なるほどと思える内容である為、一層、この不条理な先輩共の非常識さが私の脳内を責め立てるのです。

 嫌いじゃないですが、と言うか、寧ろ好きな部類ではあるのですが、如何も希望よりも目立ってしまうと言うのは不味いような気がするのです。

 勿論、それを狙ってやっているのならば、私のこの考えは完全に的外れですが。


 また、怪盗のキャンパスライフ、そしてお嬢様が怪盗と言う事で希望を主眼とした少女小説系かと思っておりましたが、主な主眼となっているのは正治の方であり、大学内で女性と知り合って纏わりつかれたり、義妹に好意を向けられていたりと、男性向けコメディ小説らしさが満載でした。



 さて、感想を纏めますと、まだまだ物語は序盤です。怪盗の名前が漸く決まった所で、何を盗むか、どういう計画で行くか等の具体的な計画はまだ出てきません。一方で、キャラクターたちはのびのびと好きに動いている印象を受けますが、好きに動き過ぎてないかなと、少し冷や冷やもしています。あくまでキャンパスライフがメインであれば、今のままでも良い気もしますが。


 ただ、希望の名前にルビを振って頂けたらと思うのです。ノゾミだと思うのですが、キボウだったりする可能性がワンチャンなので……。


 

 感想は以上になります。

 一体どれ程ハチャメチャか気になる方は、一度お読みいただいた方が良いかと思います。



 次回感想は……10.こたろう様、参加作品は『ドラゴニック・グランガルド』。

 明日と言うか今日は坊をプールに連れて行き、私が坊を支える役目を仰せつかりました。……疲れていると思いますので、22日以降更新になります。

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