鎧の少女

王子と姫様

 ――昔々、とある国にそれは美しい姫様がいました。

 ――姫様の美しさは、国の外にまで知れ渡るほどのものでした。

 ――国内外問わず、毎日のように姫様へと求婚の手紙が届きましたが、姫様はその全てを丁寧に断りました。

 ――しかも、姫様は美しいだけではなく、優しい心も持っていました。

 ――国民は姫様を慕い、姫様もまた、国民を愛していました。

 ――しかし、ある日悲劇が起こりました。悪い魔物が姫様に一目惚れし、拐ってしまったのです。

 ――王様は、兵隊に姫様を早く取り戻すよう命令しました。

 ――けれど魔物はとても強く、兵隊が束になっても敵いません。

 ――誰もが姫様を助けることを諦めかけたその時、一人の少年が立ち上がりました。

 ――少年は何の取り柄もない、平凡な男の子でした。

 ――しかし、大好きな姫様を助けるためになけなしの勇気を振り絞って立ち上がったのです。

 ――激闘の末、少年は悪い魔物を倒しました。

 ――自分を助けてくれた少年に、姫様は恋をしました。

 ――少年もその想いを受け入れ、二人は末永く幸せに暮らしましたとさ。

 ――おしまい。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る