カギ出すように書き出す
生活の残骸で塗れた部屋の中
飛び上がりベッドにそのままダイブ。 手元のスイッチで電灯を切れば、頭の上でジットリと燃えるオレンジ色の光り。
瞳、閉じても瞼越し、網膜に突き刺さる。
もう終了。 今日はここで終り。 決意を軽く溶かす諦め悪い残滓の炎。
いやいやだから終了。 もう無理だって、だからここで終らそう。
思えども、漏れでた暗い光が閉じさせてはくれない思考の扉。
まるで錆び付いた鍵穴。 ガチャガチャと納まり悪いし、うまくまわらねえ。
だからまるで足掻くようにゴロリゴロリ身体動かしてもカチャリと納まりつかねえ。
仕方ねえから目を開ければ、待ってましたとばかりに天頂の太陽。
まだ沈むわけにはいかねえと急かすから、自嘲の笑み浮かべて手を伸ばす。
カチリとまるで鍵穴がうまくはめ込まれたように部屋に響く音。
残骸蹴りあげて作るスペース。 邪魔するものはすべて自分で動かせばいい。
この場所には俺だけ。 だからそれをやらせるわけにはいかないし、誰もしてはくれない…いやさせちゃいけない
我ながら馬鹿らしい。 裏に込められた照れ隠し。
頭を書きながらただカギをゆっくりと差し出すようにつけるパソコンの画面。
さあ、今度こそは上手く回ってくれるだろうか?
カギ出すようにまた一人ここで書き出す。
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