雪降る街を丘から


 あそこへ行きましょう 町外れにある丘 そこにある公園で ジャングルジムの上で語りましょうよ いつかの時みたいに


 粉雪は街へ降り注ぐの まるで何もかけてないかき氷 白に埋もれていってる


 それをいつまでも見ていたいの 白い息と赤くなる手足 身体は冷えていくのに心は温かくて 

 

 そのアンバランスが心地よい 貴方と私だけしかいない そのままいつまでも いつまでも 白色の世界でいつまでも


 空も白くて街も白い その狭間の世界は白黒 私達だけが邪魔者みたい でもそれが嬉しいの 何もないように見える世界と私達 


 このまま貴方と二人だけで溶け合いたい いつまでも 白と黒を混ぜた灰色の中で 不純な私達は純粋に二人だけで混ぜあい溶けて一つに重なるの


 雪が溶けて 冬が終わって 貴方がこの場所からいなくなるまでの時間だけでも

 

 せめて いつまでも いつまでも 永遠に 

  

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