月読
神沢優はとっさに後ろに跳んだ。
その判断がなければ、彼女の上半身は
「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前!」
いったん着地して再び後に飛びながら、九字の呪文と印を結び、道術を発動させる。
「――五色龍の術!」
サイバーグラスを外した神沢優の右目が
秘密結社<
四国の
神沢優はその血脈の末である。
それは邪馬台国から大和朝廷に受け継がれた<
「玲奈ちゃん、逃げて!」
神沢優の声は聞こえていたが、秋月玲奈はダメージの蓄積でうずくまり動けなくなっていた。
アスファルト製の防御壁を気の力で強化しているが、黒虎の攻撃は凄まじく、あまり長い時間持ちそうもなかった。
ついに、黒虎の一撃が防御壁を砕いた。
その勢いで玲奈に殺到しようとするが、神沢優は背中の
が、黒虎の皮膚は硬化して刃が通らない。
優はそのまま後ろに吹っ飛ばされる。
うずくまったままで無防備な秋月玲奈に黒虎の凶悪な爪が突き刺さったように見えた。
だが、黒虎の爪は空を切る。
不思議なことに玲奈の身体が黒虎の前から消えていた。
「おまたせ、優。
新宿の高層ビルの上から漆黒のゴスロリファッション姿の少女がパンツ丸見えで腕組みをしている。
偉そうな厚底ブーツに牛乳瓶の底のようなメガネをかけたブスである。
素顔は美人だけど。
隣にぐったりとして倒れている玲奈の姿があった。
秘密結社<
(あとがき)
月読命ことモグラ男とひかり姫の物語。
モグラ男と、ひかり姫 作者:坂崎文明
https://ncode.syosetu.com/n1458by/
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