第二話 素粒子のその先
素粒子とは物質を構成する最小単位のことで、現代物理学では十七種類あるとされています。
物質の元になっている粒子をフェルミオン類、力を伝える粒子をボソン類といい、フェルミオン類はさらに六種類のクォーク類と六種類のレプトン類に分類され、ボソン類は五種類ありますので、素粒子は全部で十七種類になります。
素粒子とはそれ以上分解できないものなので、宇宙の誕生時から姿を変えず、同じ数だけ存在し続けているものと最初は思ったのですが、そうではないんですよね。
生まれたり消えたり、ふたつの素粒子から別の素粒子が生まれたりと、割と何でもありな感じです。
とても物質の最小単位とは思えません。
と言いますかこれは、「物質の最小単位は物質である」という私の勘違いからきていたようです。
E=mc^2 という有名な式があります。
これは物質、つまり質量のあるものは、エネルギーでできているとも受け取れる式です。
エネルギーには質量がありません。
つまり物質をどこまでも小さく分解していくと、やがて物質とエネルギーを区別できなくなります。
それが量子であって、「粒子と波の両方の性質を持つ」と言われるものです。
波とはエネルギーであって物質ではありません。
そして、現在考えられている17種類の素粒子はすべて量子です。
素粒子をさらに物質として分解することはできず、その先は完全に波、つまりエネルギーになってしまうということなのでしょう。
言い換えれば、エネルギーこそがこの宇宙の根源ということになりそうです。
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