第3話
大学の試験勉強なんて簡単だ。そんな話を兄から聞いたことがある。実際に過去問通りに出題する先生は多い。だからそんなに勉強しなくても高得点が取れる。記憶力が勉強に活かすことができるようになり、さらに忘れない頭の柳地ならなおのこと。
「はいこれ。部活の先輩から貰ってきたわよ」
山岸が柳地に過去問の束を渡す。
「これだけあれば今回の試験も簡単にパスできるな。あっでもこっちの4教科は回答がないぞ?」
「それら教科は問題だけしかないんだって。そう言ってたわよ。でも三ツ村くんからすれば大したことないでしょう?」
それはそうだ。講義にはサボらず出席しているし、配布された資料やレジュメも全部取ってある。先生が黒板に書いたことや言ったことも全部ノートにメモしている。
「明日は土曜で休みだし、今日のうちに終わらせてしまうか」
徹夜はしない主義だししたこともないが面倒なことはさっさと終わらせたい。そう思って机に向かう。
「じゃあ私は、今日は帰るわね。また月曜日に泊まりに来るから」
「ああ。気を付けて帰って」
山岸を送り出した。1人で問題を解いていく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます