第十六話 戦いのあとの休息、そして反省
優輝「消えた……助かったのか…?」
マシュ「優!大丈夫?」
優輝「あぁ、大丈夫だよ。でもどうしてここに?」
マシュ「魔物達がどんどん帰っていくから優が指揮者を倒したんじゃないかって」
優輝「あぁ、まあ、倒せてないけどね…」
マシュ「それでも優が無事で良かったぁ」
優輝「マシュも怪我がないようでよかった。とりあえず疲れたから宿に戻ろう」
マシュ「そうね!」
そうして僕達は宿に戻った
~宿にて~
現在食堂にいる
店員「ご注文はどうされますか?」
優輝「この店のおすすめをお願いします」
マシュ「あ、私も同じの!」
店員「かしこまりました」
優輝(そういえばこの世界に来てからまともな食事とってなかったな)
マシュ「優ってさ、職業はなに?やっぱり剣も魔法も使えるから魔法剣士とか?」
優輝「いや…まあ、そんな感じ」
マシュ「いいなぁ、私まったく魔法使えないんだよ?魔法が使えるっていいなぁ…あ!今度魔法教えてよ!」
優輝「えっ!?………………時間があったらね……」
優輝(全部コピーしたものなんて言えないなぁ)
店員「お待たせしました~、マジックバットの唐揚げに炊き込みご飯、レタスサラダになります」
優輝(この世界にレタスがあるのか)
マシュ「マジックバットは魔力回復の活性化に魔力の上昇に効果があるって言われてるの!炊き込みご飯のなかのマジックマッシュルームも魔力回復に効果があって、レタスは体力回復に回復魔法の効力の上昇に効果があるっていうしここのご飯はおいしくて体にいい最高のご飯なの!」キラキラ
優輝「う、うん」
優輝(マシュって食べるの好きなんだ。それにしても今回のことで課題が色々増えたなぁ、転生者が相手なら尚更どうにかしないと……あっ、おいしい)
マシュ「優?」
優輝「え?あっ、なに?」
マシュ「どうしたの?ぼーっとして」
優輝「いや、色々と考え事をね」
マシュ「そう?まあ、相手は転生者だからね、まともに戦っても勝てないもんね」
優輝(僕もその転生者のひとりなんですが…)
マシュ「それで、どうするの?」
優輝「ん?なにが?」
マシュ「これからよ。次はどこに行くの?」
優輝「あー、それなんだけど」
マシュ「?」
優輝「当分はここにいることにするよ」
マシュ「え?」
優輝「ちょっと調べものとか実験とか色々やりたいんだ」
マシュ「そう、わかった。じゃあ、私はその間クエストとか行ってくるね」
優輝「うん、気をつけてね。とりあえず今日はもう寝ようか」
マシュ「うん!」
~部屋にて~
優輝「うーん、とりあえず課題をまとめておこうか」
課題1
輝流剣術について、なぜ火炎輪が発動しなかったのか。それは、そもそも僕が炎属性の魔法を使えないからだ。僕は普段魔法を剣に纏って輝流剣術を使っている。ここからはわかるだろう。優先して解決すべきは魔法なのだ。普段使っている魔法はあくまでコピーしたものであって自分自身の魔法ではない。コピーでの魔法のメリットはコピーさえすればどんな大魔法でも使うことができることそして、一切自分の魔力を消費しないこと。それに対してデメリットは必ず詠唱しないといけないこと。どんな小さな魔法でも詠唱しなければ発動しない。つまり今の状態だとどうしても輝流剣術を発動するのに詠唱の時間がいる。ちなみに敵を一掃したときの火炎輪はなぜか発動できた。恐らく無意識に魔力で炎を作り出したのだろう。オーロラブレードは魔力が上がっても魔法が使えるようになるわけではない。ちなみにもうひとつのデメリットとしてコピーでの魔法は魔力上昇の影響を受けない。いくら僕の魔力が上がったところでコピー魔法の威力は上がらない。このデメリットをカバーするには僕自身で魔法を使えるようになる必要がある。火炎輪の習得も炎の魔法を覚える必要がある。
課題2
単純に修業
僕の本気の戦いかたには多くの修業が欲しいところ。やはり剣や魔法だけの戦いじゃ勝てないのだ。
とりあえず課題はこのふたつだろう
しかし、色々考えることはまだまだある。高校に入るまでの記憶がほとんどないこと。剣の使いかたを知らないはずなのに剣を持ったときなんとなく体が剣の使いかたを覚えている気がしたこと。その他の武器も持ったことがあるような気がするものがいくつかあったこと。これらは記憶がないことと繋がっているのだろうか?気になるが本能が思い出してはいけないと言っている気がする。
優輝「ふぁ~、そろそろ寝ようかな」
そして僕はベッドについて今日の長い一日が終わった
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