応援コメント

第6話 洞」への応援コメント

  • >白昼夢と考えていたできごとが、僕の現実とつながってしまった。
    読んでいて、まさにこんな感じでした。季節的にも今あたりなのかしら。今頃、主人公はひとりでどうしているのだろうと思うと、どこか分からないけれど探しに行ってあげたい気分になります……。

    作者からの返信

    桜が濃い緑の葉をつける頃、今頃ですね。私たちが普通に暮らしている日常を、ほんの少し踏み越えて、でもその境界の見分けがつかない……って感じに書きたいと思っているのですが、なかなか難しいことです。少女はもしかして本人も自覚のないままに、うらみに思っていたのかもしれません。復讐? といってしまうと途端に陳腐になりますが。怠惰な日々を送っていた主人公が、今頃どんなふうに過ごしているか。どこかにあるかもしれない出口を見つけていてくれるとよいのですが。お読みいただき、ありがとうございました。

  • お邪魔します。

    最後の一文、ヒヤッとして肩をすくめました。
    街の中にポッカリ取り残された、静かで美しい風景に思い出の少女、と思い浮かべながら読み進めていたので、余計に「こわ〜」と思ってしまいました。
    読み終わって、もう一度タイトルを見て「おお〜っ」でした。

    作者からの返信

    他のと違って、このお話だけちょっとホラーっぽくなってしまいました。そんなふうに雑多なお話を短編集に詰め込みたかったのですが、だいたい同じような作風になってしまいました。「こわ〜」と言っていただけてうれしいです(笑)。書いているときは、風景描写にばかり気を遣っていたように思います。その点でもうれしいお言葉でした。お読みいただき、ありがとうございました。

  • ゆっくり拝読しております。
    夢と現を交互に見る描写が幻想的でした。子どもの頃の記憶を思い出して、再会を果たす感動的なお話かと思いきや、最後の一文でゾワッとさせられましたね。想像が膨らむ不思議な世界。毎話とても面白いです。

    作者からの返信

    最初に結末があって、それに向かって書いていたので、「再会を果たす感動的なお話」という発想がありませんでした。そういうお話にすることもできたし、それはそれでおもしろそうですね。ちょっとホラーっぽくなってしまいましたが、不思議で幻想的なお話にしたいと思っています。お読みいただき、ありがとうございました。ゆっくり読んでいただけるのは、とてもうれしいです。

  • わわーっ……最後にめちゃくちゃゾワリとしてしまいました。
    やはりお見事な筆で、ただただ感心しております。
    そしてこのあと一人でお風呂に入りに行くのですが、ちょっとこわくなりました。

    作者からの返信

    ちょっとかわいそうで、怖くて、理不尽で、でもキレイな描写をしたいなぁ、というふうに考えて書きました。ゾワリとしていただけたなら本望です。
    大丈夫です。家の中ならこんなことは起きない、と思います(笑)。

    編集済
  •  え……? ないって、ないんですか? そのままの意味ですか? だから、「ごめんなさい」だったのか……。これまでの五話は不思議さや怖さのなかにも優しさや温かさ、ユニークなところもあったので、その空気に包まれたまま読みはじめたせいか、余計にぞっとしました。
     読んでいる途中、どうしてタイトルが『洞』なのかなとふと思ったのですが、ラストまでくると一気に胸に迫ってきますね。

     作者様の筆力の素晴らしさを感じられる一作でした。すごく怖かったけれど、とても面白かったです。ありがとうございました。

     

    作者からの返信

    はい、元来た場所に出口はありませんでした。現実から地続きの他界のような、あの世とこの世の中間の場所のような、そんな空間を「洞」と名付けました。だから探し回れば、どこかに出口はあるかもしれません。以前に「うろ」という作品をお読みいただいてますが「洞」を書き直したものです。類似点が多いですよね。もっと言うと、元々の着想は「走れメロス」でした……。お読みいただき、過分なお言葉まで、ありがとうございました。