第4話

キリヤの話を聞いていると、只者ではないことが、痛々しいほど伝わってきた。最終的に私たちが考えついたのは

「中学2年に起こりやすいあの病気に心をやられちゃった奴か・・・」

「どこかのラノベみたいに異世界転生してきた王子?」

という、何ともやばそうな答えだった。そしてその答えが出てきた頃には、空に月が浮かび始めていた。

「とりあえず今日は帰ろっか。」

と言われて気がつく。キリヤ、どうするの?地球温暖化が進んでいるとはいえ、仮に日本の冬だ。体力的にも、キリヤの精神状態的にも、このままにしておくのはやばそうだ。凛花も同じことを考えていたらしく

「こいつどーする?」

と聞いてくる。

「凛花の家に泊めてあげたら?凛花の家、広いし兄弟も多いし。」

「いやよ。」

凛花は即答で拒否する。う~ん、しょうがないな~

「じゃあ、キリヤは家に来る?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る