第2話

綺麗な金髪に、深い碧の瞳。それだけで彼が日本人でないことがうかがえる。

ぱっちりとした目は髪と同じ色の毛で縁取られている。綺麗に通った鼻筋の下には、妖艶な唇が見える

ーと、長ったらしく語ったが、とにかくすごいイケメンなのだ。

上半身を起こしたイケメン少年は、よくわからない言語を話しはじめた。

隣で同じくあっけにとられている親友に一応聞いてみる。

「凛花。何語しゃべってるか分かる?」

「その言葉、そのまま返すわ。」

自分で言うのは気が引けるが、私はなかなか勉強はできるほうだ。もちろん、英語も論外な訳ではない。つまりだ。おそらく彼が発してる言葉は、英語ですらなさそうだ。

「Are you ok?」

英語は世界共通語だから・・・。そう思い、カタカナチックな英語で話しかけてみる。世の中のJKのみなさん。やっぱり英語は勉強しておくべきです。

しかし彼には英語も通じないらしく、またよくわからない言語を話しはじめた。

「どうしよう・・・。」

しかもよく見てみると、彼はコスプレのような格好をしているのだ。どこかのアニメの王子様のようなジャケットとズボン。整いまくった顔もあり、二次元から来たかのようだ。

「ここ・・・どこ・・・?」

ふいに彼からか細い声が漏れた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る