吐く糸を絡めて
「坊ちゃま、お早うございます」
箒を手にじっと庭の繁みを眺めていたあの子はお下げ髪の頭を下げた。
「何を見ていた?」
「蜘蛛の巣ですわ」
思いがけず笑顔が見られた。
「あたし、来世は蜘蛛になりたいんです」
「あんな気味悪いもの」
「自分で家を作れますもの」
伏せた瞳が胸に絡む。
*hafen@お題bot? @hafen_odaiさんの以下の課題からの創作です。
「手を伸ばしたら届くはずだったけど / この気持ちを何と言い換えよう / 視線を合わせる些細な事さえも苦しくて / 触れたら壊れてしまいそう 【リクエスト/少年の淡い恋心】」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます