あなざー休憩すとーりー
「パークの仮職員に任命されたのです」
「やりましたね、博士」
「ついでにとしょかんにぱそこんという機械を設置してもらったのです。これを使えばさらに賢くなれると聞いたのです」
「博士。このきーぼーどとやらを押せばぱそこんを動かせるのですね」
「……しかし、このきーぼーど」
「……ええ。博士」
「文字がバラバラなのです」
「なぜ順番に並べられていないのでしょう。ヒトはこんなややこしい事をして何を考えているのでしょうか」
「恐らく、あえてメチャクチャな並べ方をして常に頭を働かせてるように設計してあるのです。ヒトの頭脳がとても優れている証拠なのです」
「なるほど。しかし……」
「本当にわかりにくいのです……『せ』はどこですか?」
「博士、ここにありました」
「むむ……一つ文字を打つだけでも時間がかかるのです」
「……博士」
「何ですか、助手」
「このパークの印が書いてあるボタンは何でしょうか」
「なぜきーぼーどにこのマークが……?」
「……押してみるのです」
「待つのです助手。何が起こるか分からないのです」
「しかし博士、ヒトが誰でも触れるような所に危ないボタンを作るとは思えないのです」
「しかし助手、ヒトは何か注意すべき物事を示す時、そこに特別なマークを描きます。そうやすやすと押していいものではないはずです」
「……博士。物怖じしては得られる知識も得られません。やはり押ずぅお!?」
「やめるのです助手!爆発でもしたらどうするつもりですか!」
「離すのです博士!そんな危険なものならばKFP財団が動いています!」
「ばくだんしょりは財団ではなくけーさつの仕事です!」
「どちらにせよ動いていない時点で危険物である可能性は低いのです!いいから離すのです!」
「はぁー、この本もらっちゃいたいぐらい色んな植物が載ってるなぁ……もうちょっと借りれるか博士に聞いてみよっかなぁ。博士ー、植物図鑑の本返しにきたよー」
「離すのです!」
「離しません!」
「あれ……どしたの?」
「
「止める必要はないのです!ささいな知的探究心なのです!ぐおおおお!!」
「……あ、これパソコンだよね?こっちのエリアにも置くようになったんだねー」
「触ってはいかんのです!」
「私が押すのです!」
「そのマークを!」
「私が押すのです!」
「ダメなのです!」
「押すのです!」
「引くのです!」
「イヤなのです!」
「ええい、分からずやの助手なのです!フクロウ式ジャイアントスイーング!!」
「ひいいいい!?」
「おあっ!?」ドンッ
カチッ
「……あ」
「「あぁーー!?」」
「…………」
「…………」
「…………」
「……何か、板みたいなものが出てきたのです」
「……それだけですか?」
「え、二人とも知らないの?これ、メニューを出したり他のボタンと一緒に押すと色々できるボタンなんだよ?」
「…………」
「…………」
「そ……それくらい知っているのです!」
「お、お前を試したのですよ!」
「……しかし、我々の知らない使い方があるかもしれないのです」
「同じフクロウのフレンズのよしみとして、参考までにお前の知っている事を教えるのですよ。あくまで参考までに」
それから私は日が暮れるまで博士達にパソコンの使い方を教える羽目になるのでした。
ついでにとしょかんでお泊まり会になりました。紫芋風味のジャパリまんがおいしかったです。
__モリコキンメフクロウの日記より
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