第59話 ツヴァイヘンダー

 スラム街をくねくね歩いて30分、やっと目的の場所に着いた。


アカメ「ツヴァイヘンダーのリーダーを務めているアカメです。よろしく。」


「クーヤンだ。よろしく。こんな夜に何の用だ。」


アカメ「カナータ伯爵に間違いなくばれてます。」


 眉をひそめ無言になる。


アカメ「この街に来たとき、ギルドカードを提出しましたね。奴隷の名前をそのまま使用したことで、門番は貴族側に情報を流しました。」


「なぜ、その情報を教えてくれた。」


アカメ「理由は二つ。私の情報ではミレイは隻腕にされて顔に火傷をおったはずです。それが治っている理由が知りたい。いや、万能薬Bをどのように手に入れたのかが知りたい。もう一つは仲間になって貰いたいからです。」


「すまないが、その二つに応えることは出来ない。」


アカメ「なぜ?」


「俺はのんびり世界を放浪したいだけだ。目の前に困っている人がいるなら助けるが、自分から首を突っ込みたくない。」


アカメ「それなら仕方ないね。生き方の違いとして諦めるわ。だけどカナータ伯爵に目をつけられた以上この国には居場所がなくなる。」


「カナータ伯爵は貴族側の人間、そこまでは…」


アカメ「今の王様は長くない。死んだら9才の子が継ぐ事になる、そうなれば、丞相が裏で意図を引く形になり。カナータ伯爵と手を組み、この二人がこの国を支配する。すでに、床に伏せている王様を無視して丞相が動いてます。」


 なるほど、貴族派、王族派二つが手を結べば中立派なんてないようなもんだ。


「万能薬B二つと引き替えに狐族を10人用意出来るか?」


アカメ「問題ないはね。むしろお釣りが来るわ。」


「それなら俺の奴隷達を頼む。」


アカメ「良いわ。そのかわり、万能薬B3個にして貰える?」


「万能薬B二つと万能薬C5個」


アカメ「それでいいわ。」


「カナータ伯爵はいつ頃この街に?」


アカメ「早ければ七日ぐらいかしら」


「わかった。」


アカメ「詳しくわかったら連絡するわ。それと丞相に見張られているから気をつけなさい。」


「ありがとう。」


 話を終えて宿へ戻る。戻るのに五分もかからず戻った。どうやら見張りをまくために、行きは時間がかかったみたいだ。とりあえずボーノ男爵の依頼が完了したらこの街を出よう。







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