第7話 初の奴隷

 ギルドを出た後、俺は奴隷商に来ている。なぜ、奴隷商かって❓それは、俺が字が書けない。読めないからだ。


 店に入るとやはりビストロがいた。


ビストロ「いらっしゃいませ。」


「こんにちは。」


ビストロ「クーヤンさん。どおされましたか❓」


「奴隷を買いたくて来ました。」


 驚いた表情をしたビストロ。農民の俺が奴隷を買うとは思ってなかったようだ。


ビストロ「少しお高いですが、大丈夫ですか❓」

 

 基本奴隷は安くても5金貨はする。それは戦闘奴隷や性奴隷などだ。訳ありの奴隷では1銀貨もしない。


「実は、冒険者になったのは良いのですが字が書けない。読めないので。」


ビストロ「それでしたらこちらへどうぞ。」


 地下へ案内された。少しきつい匂いがする。30人程いる。


ビストロ「こちらでしたらお安いので、見ながら少しお待ち下さい。」


 そう言うと上へ上がった。待っている間に見ながらもう一つの目的を行う。

 そう、スキル強奪だ。魔眼を使用して使えそうなスキルを奪う。

剣術 槍術 瞬足 テイム 話術 斧術 隠密 奴隷式  意外にも多くあった。

 強奪してる間にビストロは戻ってきた。


ビストロ「気に入った人はいましたか❓」


「二人程。」


ビストロ「その方へ、この用紙を見せてください。」

 

 用紙を渡され、耳打ちされた。

 用紙の中には〈字が読めて書ける人を探してる。読めるなら手を上げよ〉と書いてある。

 なる程、それなら最低限読める人材を確保出来る。

 二人に用紙を見せると一人は手を上げた。

手を上げなかった方に声をかける。


「読めないのか❓」


奴隷「片腕は失い、もう片方はケガであげれない。」


「なるほど、読めるんだな。」


小さく頷く。


「この人にする。」


ビストロ「良いんですか❓顔半分火傷その上片腕もない。」


 奴隷は驚愕な顔をした。


「この状態では買い手もなく死を待つだけだろ❓それを奴隷とはいえ生きれるなら恩を感じて裏切る心配がない。」


ビストロ「なるほど、納得です。」


「いくらですか❓」


ビストロ「奴隷式なら1銀貨、奴隷の首輪なら80銅貨です。この状態ですから奴隷の料金はサービスします。」


 ビストロに一銀貨を渡して奴隷式にしてもらう。

 奴隷商から出るときにギルドカードの提出を求められた。どうやら奴隷の身分証明は保有者がやるみたいだ。


ビストロ「名前は何にしますか?」


「え❓」


ビストロ「奴隷に落ちたら身分が、名前がなくなります。購入した者が新たに名前をつけます。それと奴隷一人につき10銅貨税金が発生します。」


「名前は何が良い❓」


奴隷「ご主人様が決めて下さい。」


「ならエリーナで、お願いします。」


ビストロ「かしこまりました。」


その後ギルドカードを受け取り店を出た。









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