文字
じっと文字を見ていると、その文字が動いて見えることがある。
あるものはくねくねと踊り、あるものは怯えたように震える。
隣の文字と仲よさげにくっついたり、よく見なければわからないほど微妙に隣との隙間を空けようとするものもいる。
私の頭がおかしい。その一言で片付けるのは簡単だ。
しかし動き出す文字には必ず現実と関連した意味があるようなのだ。
具体的に例を上げることは控えるが、その文字の動きが近い未来に起きる良いことも悪いことも暗示しているような気がしてならないのである。
なぜ私は今回こんな文章を書いたのか。
実は数日前に私の目の前である「文字」がこれまで見たこともない動きをしたのだ。
こんなに不安になったのは初めてだった。
ゆっくりと膨れ上がった「それ」はやがて砂のようにさらさらと崩れて風に舞うように消えてしまった。
その文字とは
(了)
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