ひまわり
庭に蒔いた覚えのないひまわりが生えてきた。
動物の仕業か、誰かのイタズラか。
どちらでもいい。風流だからと、そのままにしておいた。
次の年、朝起きると部屋の中にひまわりが生えていた。
一夜にしてそれは天井まで伸びて花を付けていた。
もちろん抜いた。
次の日、それは台所に姿を表した。
迷いなく抜いた。
しかしそれは次の日、お風呂場に鎮座するように現れた。
私は咆哮しながら茎を園芸ばさみで切り刻み、根っこは引き抜いて火にくべた。
しかし次の日、それは……。
助けて。ひまわりが、ひまわりが……。
(了)
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