第10話 女神様が悪い!

 驚きすぎて、ついつい飛び出してしまった言葉。それは、「日本語!!」


 まずっ! って思ってママを見ると、にこやかに笑っている。まるでいたずらが成功したように。


 「・・・・・・・・・・」


 「ふふ、ママもパパもちゃーんと知っていますよ、なぜなら神託がありましたからね。一生懸命隠そうとするおーちゃんは、とっても面白・・可愛いかったですよ」


 えっ!? 何してくれんのやぁwwwwwwww! あのくそ女神、よくもばらしたな!


 両親ともに女神様から話を聞いていて実は温かい目で知らないふりされていたなんて、恥ずかしすぎる~~。


 もしかして、時々の女の子の洋服。


 今は赤ちゃんだから、食べて寝て出しての三拍子、ばれるわけないのに何でって焦ってた。


 どうやら、私のぷちパニックをママは楽しんでいたようです。完全に遊ばれていたんですねぇ・・・・・・・・・。


 そういえば、「生活魔法」を試そうとしてた時の、妙におかしかった。偶然にしては、色々とタイミングが合いすぎた。


 それも、虎視眈々と検索してわざとだったと聞いて、もう私のHPは(あったら)0だったと思う。


 

 女神様のばか・あほ・ぐれる・・・。


 ぐすん ぐすん


 『・・・・・・・・・』


 今回珍しく女神様のチャチャが入らない。入ったら文句を言うのに残念。


 ああ、でも女神様に暴露されていなかったら、悶々としてストレス貯めて病気になっていたかも。


 自分から話すと、何か可笑しな人とか、痛い人みたいで嫌だしwwwwww。


 だから・・・、ぐちぐち言っているけど、ホンのちょっぴりだけ感謝。


 「実は、生まれてきた子が男の子なら、パパの考えたオージンで、女の子ならママの考えたオリエってことに決めていたの」


 「その・・なんだ、前世が女の子だったのは、女神エルディア様から聞いたけど、その・・・今は、男の子だろ? 」


 しどろもどろなパパ。一体何が言いたいのだろうか?


 「まあつまり、出生届は5歳の誕生日に出すのだけど・・・、それまでは、男の子と女の子の双子ということで、ダメかな?」


 成程、パパとしては男の子で万歳で、ママは残念だった。ところが、私は女神様によって、女の子なのに男の子に生まれて、成人したら冒険者になって「迷宮」に行って女の子になる。


 ようは、逆転しちゃうってことね。パパとしては、悲しいのかなぁ?


 「二人で話し合ってね、冒険者になるなら、戦えないと困るでしょうし、女の子だと色々危険でしょう。その辺は、しっかり男の子の体なわけだし、大丈夫だとは思うけど、ずっと男の子演じていたら、逆に女の子に戻った時大変になると思うの。だから、此れまで見たいに男の子の時と女の子時を半分づつにしたらいいと思うのだけど、どう?」


 「えっと、ごめんなさい・・・。ぼく、何も考えていなかった・・・・・・」


 「ほら! あなた今自分の事、ぼくって言っていた」


 ありゃ? そういえば、最初の頃は、ぼくっていうのが抵抗あったけれど、今はそれが普通になっている・・・。


 「まあ、女の子でぼくっ子は、需要もあるようだし、男の子の恰好をしている時はオージンでおーちゃんで自分の事はぼくね。女の子の恰好の時は、オリエで、おーちゃんで自分の事はぼくにすれば日常で困りにくいかなって思うのだけどどうかしら?」


 スライム家は、ママの家系だからかぐいぐいきます。


 それでなくても突然すぎて思考が付いていきません。


 取り合えず分かったことをまとめてみます。


 ぼくが女の子になるのは、2人ともOK。そして、パパは息子に期待していたので、ある程度は息子として付き合って欲しい。それは、冒険者として活動するうえで役立つということね。


 そして、女の子になってから女の子のマナーを身に着けようと思っても難しいから、そちらも覚えていきましょうってことね。


 2倍お得と考えて、親孝行できるなら、何の問題もないよね?


 ぼくっ子て誰得だけど、どちらも愛称はおーちゃんで、呼ばれても気が付かないってこともないでしょうし、実にありがたいです。


 これで文句言ったら罰が当たっちゃう。


 そして落ち着けば、気になるのは「日本語」で書かれている本です。

 



 


 


 

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