第4話 異世界転生の定番ステータス

 食べて寝ての三食昼寝付きではないけれど(羞恥心はマックスだよ・・・ORZ)快適と云えば快適かも。


 そんな風に大分余裕が出来たので、異世界転生の定番であるステータスがあるか試してみることに・・・・・・・・。


 一応、近くに人が居ないか耳を澄ませて見る。相変わらず、スライムたちがぽよんぽよん跳ねたり飛んだりする音がするけど、人の足音とか声とかはしない。


 ・・・多分?



 

 兎に角、試してみないと始まらない。


 


 心の中で、『ステータス』。



 ・・・・・・・・。


 何も起こらない・・・・・。ははは、もしかしてもしかしなくてもやっちゃた?


 (惜しい! そこは『ステータス オープン』ね)


 へっ!? 久々の謎の声こと女神様。ぶるぶる  

 何だかゾクリと寒気が・・・・・・・・。


 (そこは、心優しい女神様でしょう!)


 ハイごめんなさい(>_<)! 心優しい女神様。教えて頂きありがとうございます。


 (うむ。苦しゅうないぞ。だが、今度は許さない! 悪戯するぞ)


 汗だらだら。見えないけれど、威圧感が半端ではない!


 おしっこ出ちゃった・・・・・。でも、赤ちゃんだからセーフ? 「あんぎゃぁーーーーー」って泣いたら、汚れもさっぱり綺麗になります。


 改めて、辺りを見回す。


 きょろきょろ


 目に入る範囲に人はない! いざ、チャレンジ!


 『ステータス オープン』


 名前 オージン・スライム


 性別 不詳?


 えっ(;゜O゜)! まさかの性別不詳?!


 私、人間だと思っていたけど、まさかの人間じゃあないっつ!


 (ふふふ、驚いた?)


 ええ、もの凄く驚きました。ORZ


 (はははハハハ! 冗談よ!冗談)


 ふえっ?


 (もう一度『ステータス オープン』って念じてみて)


 女神様に言われて、気を取り戻して、もう一度『ステータス オープン』。



   名前 オージン・スライム


 ここは、さっきと同じだね。つまり私の名前はオージン・スライム。オージン? 女の子の名前?


   性別 男


 男? また、女神様の冗談? 気持ち的に小首をかしげる。


 (残念だけど、本当に性別は男です・・・)


 ・・・・・・・・・・・おとこ・・・・オトコ・・男!


 滝のように涙が出て止まらない。かぐやとして生きてきた十数年。まさかこんなに早くに亡くなるとは夢にも思っていなかった。それだけでもアンビリバボーなのに、異世界転生したうえオトコ・・・・・・。


 「オギャー! あぎゃーーーー!! ぐわぁ~ん! うぎゃーーーーー!!!」


 余りにも大きな泣き声に、どたどたと沢山の足音が向かって来る。でも、自分でもどうにも出来ない。皆に心配されて、一生懸命あやされて、それでも、この気持ちの持って行き場が分からなくて、泣き続け、最後には泣き疲れて眠った。そして、夢の中でも私は泣き続けていたけど女神様の声に少しだけ泣くのを我慢してみようと思った。


 (ううっ ごめんなさい。そんなに嫌がるとは思わなかったの・・・・。 グスン(つд`))


 女神様が泣いたのだ・・・・。

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