幕間と余談

些事雑談 ケーキを食べよう

 小間使いとしてのお勤めが決まった日、スサーナは寮母さんに許可をとって台所を借りることにした。


 やや料理を敬遠気味の男性が多いことと、食事の時間外に料理を作ろうという贅沢をするものがいないために簡単に場所は借りることが出来る。


 予定が立った所でスサーナはほぼひと月ぶりぐらいに街中へ出かけ、卵をいくつかあがなった。


 卵はここでは高価な食べ物だ。島でもそこそこ高かったが、どうもそれ以上に高い。

 市場の肉屋で肉と一緒に売られていて、鶏の卵以外も食べ、鶏、アヒル、ガチョウを筆頭として、狩猟禽獣の卵も食べるのでそういう店に行くとあまり見慣れない卵を結構見かけたりする。


 卵用種という概念がなく、どうも大規模養鶏もしていなさそうなのでそんなものかと思ったスサーナだが、なんとなく本土の鶏と島の鶏を比べると島の鶏のほうが卵を頻繁に産む気がするので、島の鶏はもしかしたら品種改良が入り始めているのかもしれない。


 アヒルやガチョウの卵も今はシーズンなので出回っているし、珍しい卵もそれなりに出ていて目を引いたが、スサーナは使い慣れた鶏卵を選択した。


 日光に卵を透かしたりなどしてできるだけ新しそうなものを選んで12個ばかり買い込む。これでピッタリ2デナルだ。


 スサーナの目にはなんだかダチョウの卵のように見える巨大な卵にちょっと後ろ髪を引かれながら籠を落とさぬようにしっかり抱え帰路につくその道筋に偶然牛乳売りを見かけたスサーナは運の良さに大喜びして牛乳と生クリームを陶器瓶一杯分ずつ買った。

 本土のこの街では牛乳をほとんど飲用にしないらしく、離れた場所から持ってこられるものはチーズやバター、日持ちする乳製品にしっかり加工済みだ。町そばに住んでいる農家が気まぐれに売るものでしか牛乳にお目にかからないし、そのために生クリームにもご無沙汰になりやすい。


 ――普通に焼菓子を焼こうかと思っていたんですけど! これは! いける!!


 ジャムの巻き込み菓子を作る予定だったスサーナだったが、予定を全力で投げ捨てると、いくつか製菓用具を買い足したいと考える。おりしも街中の広場側である。スサーナは荷物持ちになる知り合いでも居ないかと被害者候補をするどいしょうにんの目で探した。


 運悪く街中に居合わせ、スサーナのするどいめに止まったのは果たしてネルだった。

 とはいえ、これは必然であったかもしれない。花瓶のことで警戒していた癖に目を離した隙に数時間単位で完全にスサーナを見失った彼はなんだか忸怩たる思いに駆られたらしく、あれからなんとなく屋外に出るとなんとなく目の届く範囲、視界の隅あたりに居るようなことが続いているからだ。

 ――アレは事故だったってお伝えしたんですけどもねえー。やっぱり失点をしたって事自体が気になってるのかな。

 そのうえ高位貴族の召使いになるよと伝えたのが気に食わなかったらしい。立っている彼はなんとなくピリピリした雰囲気で、あんまり平和で温和な園丁さん、という感じではない。

 なんらかの特殊技能で、とても不機嫌そうでも風景に紛れるし、みなあまり気配も感じないらしくろくにそちらに視線を向けないので別に目立っているわけでもないが、視界の隅がずっと不機嫌そうなスサーナとしては早く機嫌を直してもらいたい。


 ――こういうのに効くのってなんでしたっけ。単純作業と……あと甘いもの食べたら機嫌ちょっとは良くなりますかね。


「ネールーさーん」


 てこてこと近づいてこられたネルは驚いたような顔をした。

 どうやら自分が気づいていることを気づいていなかったな、とスサーナは察し、驚いているうちに事を有利に運ぶことにする。


「今から甘いもの作るので手伝ってください」


 有無を言わさず牛乳の瓶を押し付ける。

 うっかり受け取ってしまったネルは少し困ったような顔になり、しかしいやー重かったとスサーナが満足そうにしたので渡し返す事もできなくなったらしい。


「甘いもの?」

「はい。力仕事があるので、手伝って欲しいんです」

「……女は皆そういうものが好きだな」

「男の人だって好きだと思いますよー、疲れてる時にいいですし。 じゃあ厨房までお願いしますね」


 それ以上文句もなかったらしく、大人しく牛乳瓶を抱え直したので、スサーナは安心して金物屋やら陶器売りやらをはしごした。

 新しく増えた荷物はなにかいう前に横から奪い取られたのでスサーナはひたすら卵を気にかけることが出来て楽だった。ネルは寄宿舎の厨房まで荷物を抱えて付いてくる。


「何するつもりなんだ、お嬢さん。ミルク粥にでもするのか」

「いいええ、焼き菓子なんですよ。こっちだと焼き菓子にミルクはあんまり使わないんですね。あ、今用意するのでちょっと待っていてください」


 ネルを待たせたスサーナは、部屋から必要な器具を抱えて戻った。寄宿舎の台所は閉鎖タイプのオーブンがあるのはいいが、繊細な調理道具というものは一切存在しないと言っていい。


 調理台の上に必要なものを並べる。冷やしておいたほうがいいものはおうちでは氷を使えたが、ここではそんなものあるはずがないので、ボウルに水筒の水を注いだものに卵を入れて冷やしておく。魔術師製の水筒の水はどうも水温12度で発生する、みたいな便利さを誇るので十分冷えるはずだ。

 その間にネルに薪を割ってもらい、スサーナはオーブンを掃除して温める。


 材料を計る。

 見事な天秤ばかりがあったおうちに比べ、精度が低そうな秤しかなかったために少し苦労したが、まあこれから作るものはそう大失敗するものでもないので大丈夫だろうと算段する。


 卵を卵黄と卵白に分けたもの、白糖と、葡萄種のオイル。ミルクは酒に浸けてあった杏の仁を放り込んでしばらく弱火にかけておく。精製小麦粉に重曹が少し、レモン汁少々。小麦粉と重曹は合わせてふるいにかける。

 帰り道で寄った料理道具屋に馬の尻尾で作った目の細かいふるいがあったのは幸運だった、とスサーナは思う。



「なんだ、これ」

「ふふふ、これは魔術師さん達の叡智、精製小麦粉と白糖ですよ。白いでしょう」


 見慣れない食材を覗き込んで匂いを嗅いだりしているネルにスサーナはボウルに入れた卵白にレモン汁を少し加えて渡す。


「……どうするんだ。」

「ふふふ、これをですね、こちらでよくかき混ぜて、洗濯石鹸が泡立ったみたいにしてください。ふわふわの泡になるまで混ぜてほしいんです」

「……泡に? 食えなくなっちまわないか?」

「余計なものが混ざって泡になってるのとは違うので大丈夫です。泡なのが大事なので!」


 ネルは渡されたものを怪訝な顔で眺めた。

 渡されたのは彼にはよく正体のわからない器具で、皮を剥いた細い柳の枝をまるく曲げ、それを沢山交差させて端を絞り、束ねたものが木の柄にしっかり固定されている。


「ええとですね、こんな感じで」


 彼の手から道具を取り上げた娘が手首を利かせ、枝の集まりを白身に叩きつけるように混ぜてみせたのを受け取って見よう見まねでかき混ぜだす。

 そんな泡なんて立つのだろうかと思っていたものの、見る間に透明だった白身が白っぽく泡立ちはじめ、ネルはなんとなくごく幼い頃にした泥遊びを思い出し、すこし楽しくなった。

 彼女は時折ネルの混ぜるボウルに白糖を加えつつ、なにやら卵の黄身に油だのを入れてヘラですり混ぜ、なにかのソースめいたものを作り出している。


「こうか」

「まだ全然、もっと細かくなります」

「こうか」

「まだまだ!」

「こう」

「まだもう少し!」


 彼が混ぜる間にスサーナはボウルの中を横目で見つつも粉を潰した卵黄の方のボウルに半分入れ、ほろほろした状態に整えている。


「まだ混ぜるのか? この後なにか変わるとは思えねえぞ」

「よし、いい具合に角が。もう結構です」


 スサーナがボウルを受け取ると眉をしかめたネルが二の腕を揉んだ。


 普段このメレンゲづくりが面倒で頻回にケーキを作らないと言っても過言ではないスサーナは、実践武術を修めた男性が腕をパンパンにするまで混ぜた素晴らしいメレンゲに満足する。はやく魔術師がハンドミキサーを流通させてくれればいいのだが。



 ところで余談だが、ハンドミキサーどころか泡立て器という概念がどうやらこちら、すくなくともこの国には無い。

 なにか泡たてものをするときは基本的にはフォークで行うのだ。


 流石にそんな作業はまっぴらなスサーナがまだだいぶ幼い頃、木工職人さんのところに頼んで作ったのが今使った泡立て器の初代だ。

 当時はまだチートでウハウハを諦めていなかったスサーナは、これが爆発的に広まって大富豪になどと一瞬夢見ないこともなかったが、泡たて用具がないというのはつまり泡立てるレシピがないということで、結局シフォンケーキが定着したスサーナのおうちであら便利ね、と受けただけだった。

 スサーナは非常に残念だったが、スサーナのおうちで馴染みの木工職人さんに同時にお願いした菜箸と泡立て器を頼む習慣は残ったので、こうして下宿先に持ち込んでメレンゲを作成できている。


 壊れたらまた島に戻るか、本当にハンドミキサーを注文するしか無いので大事に使わないとなあ、とスサーナは思いつつ、何か気になったらしく泡たて部分をびょんびょんと押したり戻したりしているネルの手からそっと泡立て器を奪い取った。


 粉のボウルにメレンゲを半分さっくり入れ、混ぜる。そして混ざったところに残りの粉を入れてまた混ぜ、最後にまたメレンゲと合わせて混ぜたら生地のできあがりだ。


 シフォン型など望みようがないので、こちらで一般に焼き菓子に使われる陶器の四角い焼き型に流し込んでならす。茶さじに一滴分の水でオーブンの温度を確かめて、満を持してオーブンに生地を入れる。


「ふう、これで一旦一休みです」


 満足気に言ったスサーナにネルはずいぶんと面倒なもんだなと呟いた。


「難しいものはもっとややこしいとおもうので、簡単な方だと思いますよー。」

「そうか。ニッコはここまでややこしいもんは作らなかったな。……俺の仕事はこれで終わりか?」

「あと一つ、とても大事なのがあります!」


 泡立て器をゆすいだスサーナはクリームを冷やしているボウルを指し示し、力を込めて言った。


「焼き上がる頃でいいんですけど、さっきみたいにこれも泡立てて頂きたいんです」

「よっぽど泡が好きなんだな、その菓子を考えたやつは」


 ネルは二の腕を揉みながらうんざりした顔をした。



 台所が狭い。

 スサーナは呻いた。

 生地に火が通ると共に甘い香りが漂いだし、さらにそれにつられて寄宿舎の学生たちがひょろひょろやってきたりしている。

 台所に居座ってなにかつまみ食いが出来ないかという顔をしているもの、人によってはオーブンを開けようとしたりなどするのをスサーナはぺいぺい追い払い追い払い、途中で諦めて余った牛乳に白糖の余りを入れて卵をぶちこんで混ぜ、台所に残っていたカチカチのパンの皮に染みさせて炉にかけたフライパンでがっと焼いたものを食堂のテーブルの上に放置することで囮とし、オーブンの中を死守することにした。


 摘んだネルがそこそこ気に入ってしまったようで、ちょくちょくひとかけふたかけ口に入れては満足そうな表情をしており、しまった、成果物以外のところでネルさんまわりの目的が半分終わってしまった、と微妙にスサーナは残念になったが、まあどうあれストレスには甘いものですよね、と、当人が気に入ったならいいかとそれでいいことにしておいた。




 しばらくしてケーキの生地が焼き上がる。

 出来たのはスクエア型二枚分のシフォンケーキだ。つまみ食いをされないように気をつけつつ、そろそろ夕食の支度を始める寮母さんに主な竈とオーブンを明け渡し、台所の端を借りて粗熱を取る。


 そのままネルが寮母さんに大鍋をかき混ぜたりする手伝いに流れるように使われだしたのを眺めたり、なぜか寮母さんが彼をナチュラルにスサーナの兄と認識して挨拶をしたりするのを眺めたりしつつ、スサーナはしっかり冷えたタイミングでケーキを型から外し、ネルを戻してもらって、ホイップクリームを手に入れることに成功した。


 一枚目の四角いシフォンケーキの上面にクリームを広げ、そこにベリーのジャムを載せ、更にそれをクリームで覆い、その上にやや薄く作った二枚目を載せてしまう。

 これだけ潤沢にクリームを使える機会もそうそう無いので――スサーナが自分でやるのだとこの半分の量も泡立てきれない――贅沢に生クリームを使ったスサーナだ。

 ネルは普段使いつけない部分の筋肉を使ったらしく、よくわからないところが攣ったらしい。心から感謝しつつ上にもクリームを塗り、周りの面もクリームで覆う。


 最後にシロップ煮の桃やベリー、オレンジなど、とりあえず手に入る果物のシロップ煮コンポートを上に飾って、スサーナのイメージする「なんちゃって」デコレーションケーキの出来上がりとなった。



 出来上がったケーキは夕食の席に大皿に乗せて持ち込むことに決めた。


 ……夕食の時間には面会の人間は帰ることになるので、ネルに食べさせられないなとはっと気づいたスサーナだったが、何故か寮母さんが同席を許可してくれたのでわあいと喜び、一度なんだか断りかけたネルが考え直してありがたく受けてくれたので良しとする。


 食事が始まったあとでワゴンに載せた大皿を慎重に食堂に運び込むと、まずミアがきゃあっと黄色い声を上げた。


「なあに、スサーナそれ、可愛い!」

「ケーキですよー。ええと、なにかいいことがあったりとか、誰かにお礼する時に食べたりするんです」

「ケーキ? その白いのが?」

「ええ、ジョアンさん。島でクリームを掛けた焼き菓子があったじゃないですか。クリームを塗ってあるんです」

「へえ」


 小さく切り分けて各員に配る。周りが当たった人と内側が当たった人ではクリーム量に差が出てしまうが、まあ自己満足でデコレーションケーキにしたかったのでいいということにしてもらおう、とスサーナは思う。自己申告で乳製品が好きかどうかで判断基準にする。


 大きめの型で焼いただけあり、今日の夕食の席に居た全員にはなんとか行き渡った。


「ええとー。これ、お礼をするときとかに食べるやつなんです。ええっと、私、寄宿舎を出て貴族寮のほうで小間使いをすることになりまして、皆さんにはとてもお世話になりましたので、お礼の気持ということで……」


 はにかみ気味に声を上げたスサーナにジョアンが鼻を鳴らす。


「そういう派手なことすると、追い出されてすぐ戻ってきた時にすごく気まずいからな」

「いいじゃないですか、それはそれ、これはこれですもん」


 ケーキを受け取ったディダックが立ち上がり、代表生徒らしくおほんと咳払いをした。他の学生たちからお呼びじゃないぞとか演説反対とか野次が飛ぶ。


「君の気持ちは俺たちが受け取った! このケーキはありがたく頂こう。いつでも戻ってきたまえ!」

「おい代表生徒、戻ってきたらダメなんじゃ?」

「新入生の出世の道が遙々と開けているぐらいは言えないのかー」

「ポンコツかよ……」

「ええいうるさい。では号令するぞ、皆のもの、食え!」


 文句を言いつつも号令に合わせて寄宿舎生たちがケーキに手を付けた。

 食堂内が一瞬静かになる。

 スサーナはゴクリと唾を飲んだ。


 前世の感覚の料理はけっこうダメ出しをされることも多い。

 シフォンケーキはおばあちゃんたちも気に入った自信の一品なので大丈夫だと思うが、島と本土も舌の感覚は違うかもしれないなとうすうすならず思っているので、結構評価が不安だった。

 こう、御礼の品が全然美味しくない、というのは流石に自己満足にしても少し悲しい。


 おおう、と誰かが声を上げる。呻くような声に聞こえたのでスサーナはちょっとぴゃーっとなった。


「すげえ、なんだこれ!」

「甘いくせに軽いなおい!」

「焼いた雲かよ……」

「これ貴族の食べもんだろ? 貴族、こんなもん食ってんのか!」

「これクリーム? ホントに?」

「あっお前馬鹿、クリーム少ないの取ったくせに俺の舐めるな! 苦手なんじゃねえのかよ!」


 わっと上がった声は概ね好意的で、スサーナはほーっとなる。

 シフォンケーキの柔らかさとエアリー感は本土でも好意的に受け入れられたようだった。


「んーっ、甘いしふわっふわだし、甘酸っぱいし、すっごく美味しいー! 歯がいらない食べ物だよおこれ!」


 ミアがケーキを頬張り、幸せそうな顔をする。

 ジョアンも何も言わないながら気に入らなかったということはないらしい。横から伸びてきた先輩の手をブロッキングしつつ自分の取り分をパクパクと口に運んでいた。


 スサーナはやれやれやり遂げたぞ、という気持ちになり、寮母さんの心遣いで横の席に座らされ、ケーキを口に運んでいるネルに声をかける。


「受けましたよ! これもネルさんが色々泡立ててくれたおかげです。ありがとうございます!」

「ああ」

「どうでしょう、ネルさんはお口に合いました?」

「そうだな、まあ、腕の鍛錬にもなるしあのぐらいならやらんでもない。また作る時は言えよ」



 はい是非、と応えて頷くスサーナのその様子にやや慌ててネルが流石にこの後とか明日とかはナシだ、と釘を刺した。

 スサーナはにししと笑う。

 昼間ピリついていたネルの表情がすっかり穏やかになっていたのでだいぶ満足だった。



 ところで、和やかに終わったようでいて、この後荷物の移動の関係で訪ねたレティシアとマリアネラがケーキを食べそびれたことを知って非常に拗ねたため、スサーナは明日お嬢様達にもケーキを焼くと約束する羽目になった。

 ――今日の明日じゃネルさん付き合ってくれますかね……ダメじゃないかな。


 スサーナは流石に2日連続ではメレンゲをアテに出来ない気がして、少し遠い目になったのだった。

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