　小学校の登校見守りも終わり、自転車に乗って事務所へ向かう。

　交差点を左に曲がり、川沿いの道へ出ると、前方に見覚えのある後姿が。

　スピードを上げて隣に並び、「おはよう」と声を掛けると

「うわっ！　ビックリしたー」と返ってきた。

　朝がメチャ弱い、中一のユウキちゃんです。

　早足で歩く彼女の横に並びながら、

「この時間に歩いてるのは、遅刻しちゃうんじゃないの？」

「今、何時？」

「んー、八時十五分」

「ヤバいね」

「確か、今日は中間テストだよね」

「うん、ヤバいね」

「でも国語は得意なんでしょ？」

「他に比べればね。数学はヤバいね」

「今日は数学なの？」

「うん、ヤバいね」

　色々な意味でヤバそうなユウキちゃん。

　ヤバい結果になったんだろうか？

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