第2話

さて、この空間の設定は~。


 彼は今回創造した空間の設定を想像する。

・宇宙階層は真空状態と時間

・空中階層は低気圧と時間

・地上階層は大地と大気と時間

・水中階層は水中と時間


 ふむ、こんなところかな。時間は一分=60秒、1時間=60分、一日=24時間、一年360日の誤差無しにしておこう。

 初めて作った世界だしあまり凝った設定はしないでおこうか。これから少しづつ詰めていこう。

 っで、余った分で魂力増殖炉でも作ってみるかな。


 創造は想像によってコントロールされる。

 神格化した存在は自らの発想と基となる材料があれば、自由にあらゆる物を創り出すことが出来る。

 神と言う存在に恥じない規格外な能力を持っている

 そんな彼はすでに小さいながらも世界を創世し、その力の使い方を知識だけでなく経験としても蓄積し、これからも様々な物を創り出していく事になる。


 こんなモノかな?


 そんな彼が新たに作り出した魂力増殖炉は、世界創世で余った魂力553,000の内400,000を使用して四つ創り出していた。


 えーっと、性能は地球の時間で1日当たり魂力1の増殖か。

 自分で作っておいてなんだが不思議な機能だな。

 どういう原理で増幅してるんだか・・・。


 創造の力、たとえ原理が分からなくても想像するだけで生み出してしまう。

 この創造の力とは一体何なのか、彼に与えられた知識の中には存在しない。


 さて、将来この四つの増殖炉はレイヤーコアでも作って管理してもらうとするが、当面は今回消費した神力の補填用に回そうか。それまではこのまままったりしていよう。


 そうして微睡むこと地球時間で70,000年。


ピピピ ピピピ ピピピ ピガチャ


 余った魂力153,000を使用して作られた無駄に豪華な目覚ましが鳴り、彼の目覚めを促した。


 「ふぅーん、うーー。」

  彼はコリをほぐすように背を伸ばし欠伸を一つ。

 「ふぁー、良く寝たっと。」


 え~っと、計算通り魂力は溜まっているね。


 彼が寝て過ごした70,000年の間にも、魂力増殖炉は稼働し続け1億80万の魂力を蓄えていた。


 う~っし、これで大体神力1分の魂力が溜まったな。

 計算通り動いてるのは確認できたから・・・寝るか。


 そうして彼は目覚ましを再びセットして眠りにつくのであった。


ピピピ ピピピ ピピピ ピピピ ピピガチャ


「ぬわーっっつ、ふー。」

 彼はコリをほぐすように背を伸ばし欠伸を一つ。

「良く寝た良く寝た。」


時はさらに進み210,000年後、先に起きた時迄に溜まっていた魂力と合わせ、今回の彼の睡眠時に経過した時間で増殖した魂力と合わせ、4億320万の魂力が溜まっていた。


 う~っし、この魂力を神力へと変換して、それを材料にレイヤーコアを作製、そしてそこに魂力増殖炉を組み込んでっと。


 神力とは万物の特性を持ったモデル位階第一位のエネルギーであり物質である。そしてモデル位階にで分類されているエネルギーの中で最も安定をしており、神格化した者の想像以外ではその形を変えることが無い。

 今回これを使用してレイヤーコアを創り出したので、この小さな世界で破壊不可能と言っても過言ではない強度を持ったのだ。


 時にサエクルーム紀280,000年、後にこの世界の管理者たる四神の核が誕生した瞬間である。

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