分断のワケ
「俺らは素性がバレないように日々過ごしているんだ。 そのために優秀で戦力のあるものはエージェントと呼ばれる」
「じゃあ あなたたちはすごいってこと?!」
「まあそういうことだ」
ってことは俺って鼻から強い人と戦ってたのか…そりゃ勝てないわ。
初期装備で魔王軍幹部と戦うようなものだしね…
そして俺は気になったことを聞く。
「戦力ってなんだ? やっぱ戦うんだろうけど誰と戦うんだ? 」
「言ってなかったんだ お兄ちゃん。」
と言いながら地図を開く 。そこには日本地図があった。まあ並行世界なのだから当たり前か。
「ここが私たちの国 他にも4つの国があるわ。 元はといえば神様が堕天してしまって魔物が生まれたんだけど。その魔物から当時逃げて4つの国ができたみたいな感じかしら。」
とスピカ(向こうの瑠璃のことを以下スピカと呼ぶ)がいう。
「何で戦ってるんだ? 」
「それは 神様が決めたことだ。神様は僕らに言ったんだ。
『真の敵は我を堕天したやつじゃ。それを倒すには国が1つにならなくてはならぬ。ま 後はどうにかしてくれ ぬわああああ』
って感じで。」
「その ぬわああああと 後はどうにかしてくれって神様適当すぎるよね!」
全く神という人がそんな適当でいいのだろうか。神って唯一無二の存在なのに… 案外適当で俺はガッカリしていた。
「それで僕らは1番を期間を用いて決めることにした。そのための戦力さ。」
「普通にみんなで協力すればいいんじゃないの? それで平和だよね?」
と瑠璃がいう。もっともその通りだろう。
「もちろんしようとしたが、ある事件が起こってね…」
「確かにあの事件は深刻だったわね… 2つ理由はあるけど片方は思い出すだけで腹がたつわ!」
とスピカが言った。よほどなことが起こったのだろう。俺は覚悟を決めて聞いてみた。
「その内容は? 聞いてもいい系のことなら教えて欲しいんだけど。」
「1つはそれぞれの国の王様、私達の国でいうなら『アルデ・ツヴァイ王女』と他の3人の国の王女が対立しているの。
そしてそれぞれの国の王子が全員何者かによって殺された事件が起きた。それの怒りの矛先を戦うことによって許すと決めたの。
勝てばその国の全てを手に入れることができる。そのためだね。」
とイワンが全貌を語った。なるほど。復讐をしたくて国を従えてその中から犯人を殺したいってとこかな。我ながら名推理だ。
そしてスピカがもう1つの理由を語る。
「もう1つの理由は目玉焼き事件よ!」
「「へ? 」」
聞き間違いかと思ったがそうじゃないらしい。
「私たちの国は目玉焼きに醤油をかける派なの! なのに他の4国ったら ソース派、ケチャップ派、塩とコショウ派ってありえないわ」
「もしかしてそれで喧嘩が悪化したの?」
「当たり前だよ! 瑠璃ちゃん! 醤油以外のトッピングなんて許せないよ!!」
とイワンが怒ったように言う。そして俺は悟った。この4国って全員アホなんじゃないかなと。 はじめの理由よりもこっちの理由の方が重要視ってどんな国だよ。神があーなってしまうのも分かる気がするよ。
「そして 君ら2人には エージェントになる 学校へ行ってもらう! もう手配も済んでるし 2ヶ月後 君らは学生さ!」
「「………えええええええええ!!!」」
大波乱の予感しかしなかった。
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