泣いた妹?
「僕の勝ちのようだね。」
向こうの俺はそう言った。俺は何が起こったのかわからなかった。頭の中が混乱して混乱してわからなくなった。撃ったはずの銃弾がいつのまにか何倍のも力になって返ってきていた。そうして俺は気絶するかのように倒れ込んだ。
光がまた溢れ、俺らは元の世界に戻っていた。
「なんで お前はあそこにいたはず なんで死ななくて俺が死んでるのさ!」
「僕もimagine skillを持っているからさ。 併用できるのか知って置きたくてね。僕のimagine skillは『Invisibility wall(不可視の壁)』というんだ。 不可視の壁はその名の通り見えない壁のことさ。僕は一定の範囲にそれを張ることができてる。その中には基本いかなるものも通すことができないんだ。よくアニメとかである「バリア」みたいなものと思ってていいよ。そこにきたものは何倍もの力を増して跳ね返すことができる。後はわかるよね。」
「チートやん…… じゃあ デメリットはなんなんだよ」
「デメリットは普通言うもんじゃないよ(キラッ)」
「それちょっとずるくないですかね。後そのいかにもキラッって言う顔やめてくれませんかね。」
彼は笑っていた。だって俺はデメリットを明かして向こうは明かさないってずるいよね!
しかし、俺も自然と笑い声が込み上げて来て2人はお互いに笑っていた。俺は「面白い」と思ったから笑っている。
「そんなチートな能力を持つ奴もいるのか。 おもしれえ」
と逆に燃えていた。
「さてそろそろ瑠璃達が帰って来る頃だよ。一度あの世界へ戻ろう。」
ふっと時計を見るともう4時だった。
「そうだな。瑠璃のやつ うまくやったかなあ。」
と言ったら向こうの俺はまたクスクス笑っていた。そしてまた木の下へ。未だなれない方法でいつもの世界へ行った。
同じように俺らは少しの間倒れ少し休んでいた。特に俺はダメージを受けていたので2時間ほど眠っていた。
「ほら起きて! 帰ってきたよ! クスクス」
眠い目をこすりながら見ると本当に帰っていた。いつもは絶対一緒になんて帰るわけないのに。気になって俺は階段を下りてそーっと様子を伺う。ガチャリと言う音がしてそこで見た光景に俺は唖然とした。
横にいる俺の姿が半泣き状態だったからだ。
「キャッキャッキャッ!ぶークスクスクス」
と後ろでは半泣きの妹の兄が床を叩いてまでして大爆笑していた。
妹は帰るなりこう言った。
「どういうことか説明してね おにーちゃん!」
あはははは としか答えることが出来なかった。
「妹よ。説明する前になにがあったか教えて欲しいんだけど…」
「学校ではいろんな人に話しかけて〜 」
「ウッ」
「体育の時は女子更衣室に入って着替えようとしてるし〜」
「ウッウッウッ」
「なにより女の子の○○事情を熱弁して、大変だよね〜 って言うオカマ(ど変態)の称号を得たよ?」
「それってもう俺の人生詰みじゃないですかね!」
相変わらず向こうの俺は大爆笑している。だから無言で殴ってやった。
「ごめんごめん つい面白くてさププッ」
こいつもっかいしばこうかな。その爆笑している兄の妹は少し申し訳なく、そして涙目だった。
「ごめんなさい……申し訳ないことしちゃった…… 」
俺は怒ろうか迷ったが、女の子が泣いているのに怒れるわけがない。
「やっちゃったものは仕方ないよ。 この爆笑しているおにーちゃんにどうにかしてもらうから! 瑠璃じゃなくて お前は悪くないよ」
と優しい声で撫でてやった。そしたら少し嬉しそうに 頷いてくれた。 ふー ひとまずなんとかなったな…
「って事でおにーちゃん よろしくね」
と圧をかけてやった。その兄は笑うのをやめて泣き顔を作ったが下手くそだったので殴っておいた。
「オカマのお兄ちゃん 次はそっちの番だよ!」
「その前にオカマっていう認識やめろーー!!」
そしてお腹が鳴る頃まで俺と向こうの俺と向こうの瑠璃は正座して事情を説明した。妹は半信半疑そうな顔をしていたがさすがに自分にうり二つな人が現れてはさすがに信じざるを得ないようだった。
「でさ1つだけ、どーしてもいいたいことあるんだけど」
「奇遇だな俺もさだ。」
と俺たち兄弟が言う。向こうの兄弟はハテナを浮かべていた。
「せーので言おうか。 せーのっ」
「「呼びにくい!!」」
さすがは兄弟。 若干俺の思考にはご飯がちらついたがそれよりも重要だろう。
「まあそうだけど 同じ名前だしねえ〜 」
と向こうの俺が言った。
「じゃあ試しにあだ名で呼ぼっか」
と向こうの瑠璃が提案した。瑠璃は続ける。そして 爆弾を落とした。
「そうだ!向こうの世界でも他の名前があるじゃない。エージェントIW(イワン)と私エージェントSI(スピカ)って!」
向こうの俺が慌てたように声を潜めた
「ちょっと瑠璃それは言ったらダメなことじゃ…」
「あっ そうだったごめんごめん」
と全然聞こえる距離で話していた。
「あーあははなんでもないよ! ねっ お兄ちゃん!」
「う 、うん!」
「「いや全然聞こえてるから」」
向こうの俺たちは少々アホなんだな と思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます