第12話訪問者、あらわる(1)
「アイシャさん、それお持ちしますよ。」
「今日もお美しいですね。」
それから毎日のようにオルメカは猛烈なアピールを続けた。その間約数ヶ月。一歩間違えばストーカーまがいの行為も彼がすれば、許されてしまう。彼もそこをわかっていて自信満々にアピールを繰り返していた。しかし、アイシャはそんな彼を鼻であしらい、冷たい目でみるだけ。
「毎日、毎日よく懲りないね。あたしはあんたに興味はないんだ。」
いつものように彼女が彼のアピールに面倒くさそうに答えていると、セルマーニェの扉を叩く音が聞こえた。
「ごめんください!!」
聞き馴染みのある声が彼の鼓膜を揺らした。
「誰だい?まだ開店前だよ。」
アイシャの言葉にひょこりと扉の隙間から女の子が茶色の髪をさらりと揺らしながら顔を覗かせる。それは、彼が見間違えるはずもないラーニャであった。
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