第54話 モンスター図鑑 その2

 ・アンデッド・ドッグ

 このモンスターのほとんどは、生前、ニンゲンに虐待を受けて、ニンゲンに対して、恨みを残して死んだ犬たちの成れの果て。ニンゲンを視ると、それが女子供であろうが容赦なく、襲い掛かってくる。

 水の魔法、特に水の浄化オータ・ピューリで、昇天させることを行政や冒険者ギルドも奨励している。


 特殊攻撃:特になし




 ・幽霊ゴースト : モンスター危険度:D

 世に未練を残し、死んでいったニンゲン、魔物、そして動物たちの霊魂が自然界に溢れる魔力を吸い込み、半魔法生物となってしまったモノ。

 ニンゲンの湿っぽい話が大好物であり、特に夜に怪談話をしていると、いつの間にか、後ろに立たれていたりする。最悪の場合、憑依されてしまい、そのモノは自我を奪われて、暴れまわることになる。


 アンデット系や、幽霊ゴースト系は、水の魔法を恐れ慄き、火の魔法に吸い寄せられるという特質を持つ。

 

 特殊攻撃:憑依




 ・幽体の雲ゴースト・クラウド : モンスター危険度:Dのじょう

 魔力が込められたガス状の集合体。たまに意思を持っていたりする個体もちらほらと。幽体の雲ゴースト・クラウドの身体であるガスを吸い込むと、吐き気、眩暈(めまい)などのバッドステータスに。

 通常の幽霊ゴーストよりかは強いモンスターであり、幽霊ゴーストを指揮下に置く場合もある。

 

 幽体の雲ゴースト・クラウドは魔法生物であるため、ガスの中心部辺りにコアが存在する。どの魔法生物でもそうなのだが、コア魔道具店マジック・ショップがそこそこの値段で買い取ってくれる。


 特殊攻撃:ガスを吸い込ませることにより、相手をバッドステータスにする。




 ・幽火の玉ファー・ボール : モンスター危険度:F

 幽霊ゴーストとセットで現る。別名:ヒトダマとも。自ら襲ってくることは稀。


 特殊攻撃:特になし




 ・生きる絵画リビング・ペイント : モンスター危険度:Dのじょう

 名前の通り、生きている絵そのもの。その紙に書かれている絵は、様々なモノがあり、裸婦や、宗教画のモノも存在する。

 意外なことだが、こいつは魔法生物では無い。れっきとした謎の生命体であり、薄いその身体の中には、ぎっしりと臓器が詰まっている。それを知らずに、刃物で傷つけると、大量の謎の液体を喰らうことになる。




 ・呪いの人形カース・ドール  : モンスター危険度:Dの

 使い古された人形などに幽霊ゴーストが宿り、自分の意思で動けるようになってしまったモノたちの相称。特に、西の大陸:ポルト=ペイン産で、金髪の女性を模した人形を指す場合が多い。

 寝ているニンゲンの枕元に立ったり、掛け布団の上で跳ねまわったりなど、迷惑千万である。しかし、こいつを怒らせると、人形の背丈ほどもある針をどこからか取り出して、それで攻撃してくるので厄介極まりない。


 特殊攻撃:特になし




 ・悪魔の人形ディアボロ・ドール  : モンスター危険度:Cのじょう

 呪いの人形カース・ドールシリーズの最上位種であり、幽霊ゴーストではなく、悪魔ディアボロが宿っていると言われている。

 その動きは過敏で、さらには武器であるカミソリを巧みに振り回し、個体によってはB級冒険者でも手こずるほどである。


 だが、こいつの厄介なところは、動きの俊敏さでは無く、徒党パーティの中でも、弱っているモノや、実力の劣るモノを優先的に狙ってくることである。


 特殊攻撃:隠れる、不意打ち




 ・ヤカン・ナイト  : モンスター危険度:C

 その体内に、銀貨を蓄える性質を持っている魔法生物。もちろん、その銀貨は、こいつが生息している館や城、もしくはダンジョンの主のモノである。

 ヤカンと言うだけあって、身体は金属でできており、防御力が非常に高く、刃物系の武器で叩くと刃こぼれしてしまう程である。


 ヤカンシリーズには、ヤカン・ポーン、ヤカン・クイーン、ヤカン・キングも存在し、それぞれ、体内にお金や宝石などを蓄えている。


 特殊攻撃:特になし

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