寄り道をして

お店のスタンドにもたれかかって

ホットコーヒーを飲んでいる

梅雨明けは宣言されていないはずだが

今日もとても暑い

風が吹き抜ける構造のお店の

左からは、大通りの熱風が吹いていて

右からは、物置や小さな菓子が売られているスペースのエアコンの冷気が吹いている

車の音は絶え間ないのだが

BGMのJAZZもよく聴こえる

耳が痛くなるような大きな音ではないのだけれど

お店の外の音と調和の取れたヴォリュームなので

不思議なくらい心地よい

コーヒーの香りで溢れている、というわけではなくて

自分の飲むコーヒーの香りだけがわかる

濃くて苦くて私好みの。

そしてカヌレとよく合ったコーヒーの。

表を見やると、日差しが照り付けている

アスファルトの地面に。

コンクリートのマンションの壁に。

どこかへ走っていく大型トラックの車体に。

あと数口、味わったら、

日傘をさして帰らなければ。

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