第88話 歌謡大全
やあ、おいらです。
うん、とっとと本題に入って、猪突猛進、この長ったるい連続駄文劇場を終了させたほうがいいということは、おいらみたいな口から先に生まれた男(幼少時に実母によく言われたあだ名です)でもわかっているんですけど、やはり、日本の話芸である落語のしきたりに則って、まずはマクラというか、軽いくすぐりをいれてギャラリーの気持ちを盛り上げていかなくちゃと考えるわけです。ああ、そうそう、落語といえば、今をときめく、柳家喬太郎師匠ってさ、おいらの姉の中学の同級生なのよ。師匠ってば、一旦は福家書店に入社していながら、夢を捨てきれず噺家の門を叩いたというわけ。かなり年齢がいってのスタート。でも、面白いっすよねえ。古典も新作もいけるんですから。名人の域に達するんじゃないですかね。まあ、おいらの同級生ってわけじゃないから関係ないんですけどね。
ぼやきます。またさあ、歯が痛い。それももう、四本しかない上の歯の二本が同時多発テロ。この前、非常に痛かった歯がポロリと抜けて、痛みがなくなったと書いたじゃないですか。その後、しばらくは平穏だったのですが、平和というのは続きませんね。また鎮痛剤ノンフィーブのフル稼働です。体、特に肝臓、腎臓への負担が心配なのですが、当座の安泰には叶わない。どうせ、近々に執行される身ですから。石田三成みたいに打ち首の寸前まで、健康の心配するほど、この世に執着ないしね。司馬遼太郎先生の『関ヶ原』のせいで、三成のことを大物だと思っている方も結構いらっしゃると思いますが、おいらに言わせれば、「三成など、ただの官僚」ですよ。今の官僚に日本を、未来を真剣に憂いて行動している大きな気概がある人いますかねえ? 結局はエリート意識高過ぎ、タカスギくんの集団ではないのかいな? 私見ですけどね。
最後に、一言申す。なんか、小池都知事に先をこされてしまったんで悔しいのですが、例の豊洲市場での初のマグロの競り。ご祝儀相場は慣習だから仕方ないけれど、三億超えってさあ。また出川哲郎先輩に言ってもらいましょう。「お前は、バカか」。まあ、要するに宣伝、広告費ですよね。夕方のニュース、出ずっぱりじゃん、『すしざんまい』の小太り社長。でもね、おいらは思うのです。「これはある意味、日本の食を愚弄する行為ではないの?」ってね。マグロってクジラより高い水産物なのでしょうか? そんな金あるなら、もうちょっと社会貢献しなさいよと極貧のひが目で思ってしまうま。
さあ、本題に入りますよ。おいらミュージックに関しては、ウブでしたねえ。中学ぐらいになると周りの友人たちは音楽準備室でギターを練習したり、流行りの洋楽を聞いたりしていたけれど、おいらはどっちもダメでしたね。まず、ギターなんですけど、おいら左利きだから学校のものは弾けない。もちろん買うなんてあり得ない。だいたい楽器でまともに扱えるのはカスタネットやタンバリンくらいでさあ。リコーダーもハーモニカもトラウマになるくらい下手。楽譜も全く読めませんねえ。ト音記号を書くのは好きだったけど。クルクルってね。でもヘ音記号とか出てくるともうその存在意義すら理解できませんでした。でもねえ、歌唱能力はあったんですよ。小学校の時なんてクラス選抜の音楽チームに選ばれて、どっかの大ホールで歌ったもの。今だって、おいらが鼻歌を口ずさむと、近隣の鳥たちがざわつきますよ。ああ、ウソです。
洋楽は意味わからなくて、全然ダメ。イングリッシュは嫌いなのさ。
前回書きましたが自分で金出して買ったレコードは『杉山清貴&オメガトライブ』ですけど、もっと前から、道端で(ジェシカでもアンゼリカでもない)ピンクレディー熱唱していたし、トシちゃんだのマッチだのも歌っていましたよ。教室でさあ、無意識のうちにマッチの歌を口ずさんでて、日頃、口なんて聞いたことない女子に「ぺこりくん、マッチなんて歌うんだあ」ってびっくりされて、おいら赤面。どうもおいらのソウルにはミュージックがインプットされているみたいです。で、オメガトライブなんですけど、まあ、二流のバンドでしたよね『世界音楽祭』だっけ? 今はないみたいけど、当時はTBS系で力を入れていました。そこでグランプリとって『ザ・ベストテン』にデビュー曲『サマーサスピション』が入ったり、次の曲がやっぱりTBSのドラマの主題歌になったりしてたけど、ブレイクには今一つで、前にキャラクターの方のぺこりがぼやいていたけど、『Riverside Hotel』なんかついにベストテンに入りませんでした。それがさあ、『ふたりの夏物語』がJALのCMに起用されたら、とんでもないことになっちゃった。ベストテン一位に躍り出ちゃうんだもの。びっくりぽんですよ。でも、その頃から、崩壊の兆しは現れていたんだよね。突然、メンバーの一人がいなくなっちゃったのよ。まあ、あとは以前話したから割愛します。
そんなもんだから、あんまりミュージックへの興味わかなかったのですが、おいら、テレビが好きだったからさあ、自然にドラマの主題歌やCMのBGMでいいメロディーが耳に入ってくるわけです。学生時代、おいらはCDプレーヤーを持っていませんでした。で、働いていた大学図書館の後輩に、カセットテープにダビングしてもらって、気に入った曲を繰り返し聞いていました。それがねえ、さだまさしの『奇跡』って言ったかな? 車のCMの曲。それから南野陽子の『あなたを愛したい』かな? どうも曖昧。これは彼女が主演した映画の主題歌だね。で、熱が上がったので、大学受験の道案内をしてもらったミニボーナスで、CDプレイヤー買っちゃった。で最初に入手したのが、稲垣潤一のベスト盤。以後、おいらはベスト盤を購入する癖がついちゃった。まあ、邪道ですね。
その癖が爆発しちゃったのが、躁状態のとき。毎日、職場近くの新星堂で、最初は安売りしていたベスト盤を二枚くらい。そのうち、定価の人気アーティストのベストを買いあさりました。でさあ、間が悪いことに、その時、桑田佳祐、ユーミン、山下達郎と立て続けにスーパーベストみたいな高価なCDがでちゃったんですよ。ええ、もちろん買いましたよ。だってさ、離婚してマンション売っちゃったから、金があったのよ。躁状態のおいらはもう歯止めが効かなかったの。お金、使うとなくなっちゃうんですよねえ。でね、新星堂をあらかた食いつぶすと、アマゾンの罠にハマっちゃうんですよ。クリックするだけで簡単に買えちゃうんだもん。躁状態の人間にネットは厳禁。だから、気がついたらロフトで寝られないくらいCDが山積みされてて、キチガイながら青ざめました。その時、MacBook Airの古いのに曲を入れていたのですが、メモリーがいっぱいになっちゃいました。で、おいらどうしたと思います。正解はMacBook Proをアマゾンで購入したの。ついでにOfficeとかIllustrator、Photoshopも買うという暴挙。キチガイって怖いね。結局さあ、まがりなりにも使ったのWordだけですよ。あとはさあ。自己嫌悪でるからやめよう。
で、気がつきゃ、約4600曲もミュージックがあるわけ。一生かかっても聴けません。そのうちさあ、聴きたい曲は多くて500曲くらい。じゃあなんでこうなっちゃったかというと、聴きたい一曲を得るためにその曲が収録されたアルバムを買ってしまっていたのです。いらん曲が十曲生まれるってことです。それで、曲を聞くためのデバイスが必要だから最初、iPod classicを買ったんだ。もちろん、アマゾンでね。それで、満足すればよかったのに、見つけちゃったのよ、ネットもできるiPod touchだと思います。すぐにアマゾンで購入。カッコつけてベルトに引っ掛けて持ち歩いていたんですけど、躁がもう、ひどくなってしまって、バイトに行く支度がきちんとできなくなっちゃってて、禁止されていた自転車で通勤しちゃったの。そうしたら、どっかにiPod touchを落として無くしちゃったんです。必死で探したけど、結局行方知れず。息子を失った気分です。ちなみに最初のiPod classicには“ぽたろう”、行方不明のiPod touchには“ぽじろう”名付けておりました。ちなみに“ぽ”というのはPodの“ぽ”ですわ。ぽじろうを失い、気が完全に触れてしまったおいらはノジマに行って“ぽさぶろう”を購入しましたが、こいつはオツムが弱かった。ええ、メモリーが少なかったんです。それでもう前後不覚になっちゃったおいらは結局、13台のiPod所有者となり、Appleからも一目置かれる存在になってしまったのです。ウソじゃないっすよ。
まあ、正気に戻ってから、ほとんどを元妻に頼んで売ってもらいましたけどね。そん時はさあ、iPadも3台あったのは秘密。でも、ネット機能がないiPodは買い取ってもらえませんでした。だから時計型の(Apple Watchではないです)iPod shuffleだったかなあ、それ二台とiPod classic二台、新型(だった)iPod shuffle、しかもAppleに頼んで、わけの分からぬ刻印を入れてもらったやつは今もあるんですよねえ。そのうち一台は元妻にあげようと思って買ったんですが、きっぱりと断られました。ははは。
最後に本題に戻って終わりましょう。おいらはトップレート機能というものを使って、お気に入りの曲だけを常時聴けるように、大汗かいて作業をしたわけです。ところがiTunesのやつ、おいらの選曲したものの上に、勝手に二百曲くらい足しやがったのです。おい、Apple! 説明しやがれ。だから、今さあ、よく分からない曲を聴いているの。ちなみに使っているデバイスは最初に買ったiPod classic“ぽたろう”です。なんて浪費だよ。皆さんも躁病にはくれぐれもお気をつけください。まあ、気をつけていたからってならないわけじゃないですけれどね。
これで、終わります。米津玄師さんの『Lemon』ですけど、テレビサイズで聴くぶんには「いいなあ」で終わったんですけど、YouTubeでMVをフルバージョンで聴くと、おいらには少々長くて、辛かった。結局おいらはオメガトライブとミスチルをリフレインしていればいいってことだな。たまにスピッツと稲垣潤一を添えて。フレンチか!
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