第81話 自己俯瞰

 やあ、おいらです。


 ここで、いきなりですが臨時ニュースをお送りします。Yahoo!ニュースを見ていたら飛び込んできたビックニュース。


「さくまあきら氏、救急搬送」

 

 ほう、さくまさん、Yahoo!トピックスのトップを飾るほどの大物だったんですね。というのが無慈悲なおいらが最初に思ったことなの。罰当たりですね。ああ、幸いにも命に別状はないそうです。よかった。

 おいら、大学生の一時期だけ『週刊少年ジャンプ』を定期的に購読していました。基本的には『DRAGON BALL』と『聖闘士星矢』と『こちら葛飾区亀有公園前派出所』ぐらいしか読んでいなくて、ジョジョとかバスタードとかの気味の悪い絵柄は嫌いでした。星矢はともかく、鳥山明先生や秋元治先生の絵は精密でキレイでしたからね。特に鳥山先生の絵は芸術というか、デザイン画というか。とにかく表紙の絵なんてずっとみていられますよね。ああ、それはともかくとして、巻末にあった『ジャンプ放送局』あれ、さくまさんが中心でしたよね。面白く読んだ記憶がかすかに残っています。なんか、途中からかわいいお嬢さんも参加してね、ボンビーのモデルの人ともう一人くらい出てたっけ? 詳細は脳内から消えてしまいましたがね。あそこからゲームの『桃太郎伝説』が産まれ、さらにはいまも続く『桃鉄』になって行くんですよね? 解説の槇原さん……ああ、槙原さんは株式投資に忙しくてここにはいませんでした。さらに残念なことに衣笠さんは昨年鬼籍に入られました。最後の解説は鬼気迫るものがありましたね。観ていないけど。しかしさあ、なぜ衣笠さんは監督になれなかったのでしょう? ライバルである山本浩二さんは二回もカープの監督しているし、ワールドベースボールクラシックの日本代表監督まで務めているというのに。先代のカープのオーナーは衣笠さん大好きだったみたいですよ。ということは今のオーナーと何か……いや、憶測でものを言うのはよそう。これまた、Yahoo!情報ですが、江夏豊氏によれば、衣笠さん、監督をやる意欲はあったそうです。なんだかねえ。衣笠さんってたぶんクリスチャンでしょ。お父さんは黒人(差別的意図はないです)でさあ。眼差しがとても優しかったですよね。でも心の中には恐るべき闘志があったのでしょう。あの、豪快なフルスイング。別名、大型扇風機。骨折しても出場するガッツ。骨折の原因となる、デッドボールを投げてしまった西本聖投手に対する思いやり。なんて人だよ、あなたは。合掌。


 ついでの無駄情報。おいらは基本的にはジャンプ派ではなくて、サンデー、マガジン派でした。もちろん実家が貧乏でしたから毎週は買えなかったけれど、床屋ではそちらを読んでました。もちろん全部の作品が好きなわけではなく、サンデーでは『タッチ』と『うる星やつら』。マガジンは水島新司先生の『光の小次郎』が好きでした。特に『タッチ』と『光の小次郎』には心を揺すぶられまして、コミックスの単行本買ったり、親や姉に買ってもらったりしました。『タッチ』はさあ、少年から青年へと変わる通過儀礼みたいなものですよね。まあ、最終的にはおいら、あだち充作品では『タッチ』より『みゆき』の方が好きなんですけどね。社会人になって、あだち作品がかなりコミックス文庫化されまして、ほとんど買いましたね。軽くエロいとこがいいんだよな。男心をくすぐるって言うんですかね。女性はあだち作品どうなんですか? 姉は読んでいたような気がするのですが。今度、元妻に聞いてみよう。でも、あの女にあだち作品は似合わないな。ははは。

『光の小次郎』は水島作品では異色でして、十二球団が全部架空なんですよ。ただしニックネームは全てメジャーリーグからの流用ですがね。後々、話すかもしれませんがおいらは中学の頃から架空の野球ゲームというのをやっていまして、最終形態はいまも手元に残っています。愛着が強すぎて捨てられないのです。それは要するに、選手のカードなんですけど、いい歳こいて、Macに選手の顔のイラスト(もちろん全部おいらが描いたのさ)をスキャンして、当時愛用していたクラリスドローというドローイングソフトでユニフォームの雛形を作成し、背番号やら球団名、選手名、利き手、選手としてのランクなんかを書き入れ、裏にはサイコロ二つの出目によってヒットやらフライやらを記入し、ゾロ目にはホームランとか長打を入れてね(もちろん、曲者バッターはさ変な出目がヒットになるのさ)、十六球団分、約三百名作成しましたよ。もちろん、審判のカードや、監督のカードもあります。本当はコーチも作りたかったけれど、疲れちゃってできませんでした。で、作ったはいいんですが、一回も試合やってません。お飾り、インテリアになってしまいました。いま、ご存知の通り、おいらヒマ人ですが、絶対やりません。あとさ、紙相撲もあるんだけど、長くなるからやめますね。ついでに叫んどこ。いまこのMacBook ProにはIllustratorという馬鹿高いドローイングソフトが入っているのですが(ええ、発狂中に買いましたよ。もちろん)、使いづらいことこの上ない。マニュアル本、二冊も読んだのによくわからない。なので、クラリス社を吸収した、Appleに強く言いたい。「クラリスドローⅡを出せ〜。ダメならアップルワークス最新版を出し、ドロー機能を充実させろ〜。カスタマセンター、おいらのMacのぞいているだろ? ファーウェイと同罪だ。訴えられたくなかったら、おいらのいうことを聞け!」

 あっ、ツバキ飛びましたか? ごめんなさいねえ。ちょっと興奮しちゃって。イングリッシュで言えばエキサイトね。下品だわねえ。ウフッ。


 ああ、『光の小次郎』ですよ! あれってさあ、はっきり言ってしまいますが、水島先生、描いていません。アシスタントで有能な人が描いています。ああ、業界では常識ですか? 水島先生の本来のタッチってものすごく迫力があるんですよね。習字の大家が描くようにね。だから、初期のちょっとヤクザっぽいのとか、メジャーになってからの『ドカベン』あたりは自分である程度描いていたんだろうと推測されます。読んでないのでわからないのですが『男どアホウ甲子園』あたりも自分で描いていたのかなあ。でも、小次郎は完全にアシスタントまかせですよ。すごい精密な筆使いだもの。でね、時々、インサートみたいに水島先生直筆のような豪快な絵が入るときがあるの。全然違うから、チャンスがあれば比べてみて。でも、それは浅い巻だけで、後半は皆無。でもねえ、その絵がおいら好きなのよ。で、最大の疑問はストーリーを誰が作っていたかということなんですよねえ。水島先生にしては話が上手すぎるんですよ。確かに『野球狂の詩』は名作ですし、先生のオリジナルだと思いますが、アドバイザーみたいな人はいたんじゃないかなあ。先生って、本当にただの野球キチガイなだけでしょ? これはタブーですかね。それはそうと、『光の小次郎』は先生の作品にしては短くて、コミックスの単行本、十九巻で終わってしまいます。特に後半はダイジェスト並みの早さで、小次郎はスランプに陥り、まあこれはさらなる高みを目指すための通過儀礼であって仕方ないんですけどね。とにかく、小次郎は試合に出ず、前半戦でものすごく弱かった博多パイレーツが一躍トップに踊りでちゃうんだよね。このパイレーツの監督、玄海さんがいかにも水島作品らしい豪快な人物で、もしかしたら彼の顔だけ、先生の直筆かもしれないです。なんか、ただの作品紹介になってきたな。読書日記かよっ。でね、小次郎のいる武蔵オリオールズも元は弱小球団だったのですが、小次郎の入団がなんらかの化学反応を起こして、個性豊かな選手たちが本来持っていた実力を出してきて、さらには途中で就任した徳川家康監督! ドカベンの最初の監督と同一人物? かどうかわからないのですが、彼の迷采配でパイレーツに食らいつき、最終決戦となり……はい、今日はここまでだ。続きが知りたきゃ、アマゾンさんでもYahoo!オークションさんでも、楽天市場でも、メルカリでもなんでもいいや! お金を出してお買いなさいや。あたいには一文の得にもならないけどね。通販サイトの皆さま、これを読んだらバックマージンを頂戴!


 ああ、疲れちゃった。タイトルの話まで書く気力なくなっちゃったな。野球ゲームのこと書いたからいいか。 皆さまも読み疲れたでしょう? 連日の駄文の洪水。まあ、ある意味、読者さまが少なくてよかったかもね。これで、PV多かったら、「お前の駄文のせいで慢性疲労症候群になった」とか言われて、横浜地方裁判所に集団訴訟起こされても、おいら困るだに。ああ、最後に水島先生の名誉のために言っておきますが、山田太郎の顔と、岩鬼正美については先生の直筆です。ついでに言っちゃうと小次郎を描いたと思われるアシスタントさんは次作の『極道くん』と別に連載されていた『ストッパー』の途中でいなくなってしまったようで、以後画風がガラリと変わっちゃいます。それがおいらの気に触るわけです。アシスタントさんの消息は不明です。他の漫画にも形跡がありません。とても残念です。

 じゃあ、訴えられないうちにドロンしますわ。バイバイ。

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