第77話 失語恐怖
こんな夜更けに、ぺこりかよ……おいらでございます。
前回のラストで「良いお年を」とか言った舌の根も乾かぬうちに、また駄文。誠に申し訳ございません。
だってさあ、眠れないんだもん。昨日ですね二十八日なんですが、午後一番に皮膚科に行ったんですよ。ええ、真面目に通っております。でね、今回は重要なミッションがあって、それは先生に「おかげさまで、胴体は良くなりましたが、腕と脛がただれちゃってどうしようもありません」っていうことなんです。普通の人なら、こんなこと言うのたやすいと思いますが、なにせ、折り紙つきの小心者のおいらにはかなりのプレッシャーがかかります。もう、朝からそわそわして、脳内で何回も、口説のシミュレーションをするわけです。神経くたくたですよ。
ここで、一旦話を別方向に持って生きます。唐突ですね。例の大泉洋の『こんな夜更けにバナナかよ』ですけど、いまは講談社文庫なのかな? 確認はとりませんけど。確か親本は北海道新聞かな? とにかく北海道の出版社だったんじゃないかと思います。十五年近く前ですよ。なんで覚えているかと言うと、ちょうどおいらがバカ書店の戸塚店で文芸書担当だったとき『講談社ノンフィクション大賞』みたいな名前の賞をもらったからです。ん? でも、講談社だから“野間”って付く賞だったかな? まあ、これも調べない。面倒くさいから。あの時は、本の中身なんて読みませんでした。だって、おいらノンフィクション嫌いだもの。映画の予告編で垣間見える、笑って泣けてなんて内容だなんて思いもしなかったし、売り上げも大したことなかったな。担当者が売る気あんまりないんだからしょうがないね。
だいたいですね、おいらを文芸書担当にするのが間違いなんですよ。おいらは大雑把だから、綺麗な棚とか作れないのです。その代わり、大量平積みとかは得意で「棚無視、平台主義」だったわけです。だからサービスセンターのババアに「文芸書の棚は探しにくい」って全体朝礼で吊るし上げられました。顔、ゆでだこでしたわ。でも事実だからねえ。その前は雑誌担当だったのですが、あれはおいらにあっていたみたい。付録付けとかは大変だったし、物量の多い日と少ない日の差が激しかったり、年末と二月末に地獄があったけれど、付録組んだら、平台あけて、ドスンドスンとおいてきゃいいんだから。ものぐさにはあっていたな。
本屋時代の話はまだまだあるけど、本題に戻らねばいけませんね。ワープ!
まあ、緊張を隠せずに皮膚科に行ったんですけど、ちょうど、元妻が面会にきたので無理やり同行させました。
まあ、結論として、ミッション成功です。前に書いたでしょ? おいらは緊張している方がうまく行くって。
ところが、病院を出て、調剤薬局に行くときに、体に変調がおきました。タイトルに失語と入れたのは大げさですが、なぜかうまく喋れなくなってしまったのです。声がですねえ、例えるなら、金星人が貴景勝と水入りの大相撲をとって、なんとか勝って、支度部屋前のインタビュールームで大坂アナウンサーにインタビューを受けているときの感じです。例え話、難解ですかね?
ほんと喋れない、変な高音、息つまると言う感じ。なら喋らなきゃいいのだけど、軽躁だから、おしゃべりはしたい。相当体力を消耗しました。
それから、横浜市営地下鉄のセンター北の、そば屋さんに行きました。美味しいのです。鴨焼きやあん肝、白子を食しました。その間、おいらは金星語で喋っていました。時々、声が詰まります。金星人が旧日本軍の二等兵のように「〜であります」とか喋ってるんです。想像するだに、脳内でセロトニンが異常発生して、セロトニン症候群でも起こしていたのではないでしょうか? 素人考えですけどね。具合だって悪かったんですけど、しっかり、そばを二人前食べましたし、ビールなんかも飲んじゃった。店は日本酒が豊富で、うわばみの元妻はいつも興奮しているのですが、おいらは下戸で、ビール一杯が精一杯。日本酒なんて飲んだら、確実にリバースします。それからワインもダメで、昔、自殺するために、大量飲酒して、結局は未遂に終わり、生存したのですが、そのあとが大変。バケツ一杯リバースしました。後始末はその時まだ“元”がついていなかった元妻が全部やりました。余談がすぎました。
「こりゃあ、一生変な喋り方になるのかのう」と考えて不安になったおいらですが、蕎麦屋を出て、ダイソーで元妻の買い物を横で眺めていたら、急に排便したくなり、一発ぶっ放したら、なんと治りました。「あれ? 普通に喋れる」。一体原因はなんだったのでしょう? 案外、低血糖かもしれませんね。おいらは名医ではないので判断つきません。もしかしたら、大きな病気が隠れているかも。果たして、来年の桜は見られるでしょうか? 新元号を知ることはできるでしょうか? うーん、それより、雅子さまは皇后としての職務を全うできるのかな? なんか、秋篠宮と紀子さまがしゃしゃり出てきそうで心配だな。だって、最終的にはあそこんところの坊ちゃんが天皇になるんでしょ? 彼が男子の子孫を残せなかったら皇室は滅亡ですよ。それとも、愛子さまを女性天皇にするの?
なんか、論旨がずれちゃったな。注意散漫、躁病の兆候。気をつけねば。
今度こそ、年内最後にしよう。仕事納めだ。大納会。
それではみなさん、紅白で、熱唱するおいらを観てくださいね。グループ名はミスター・アダルトチルドレンです。なんちゃって。
昭和のギャグで終える平成……
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