第58話 日本沈没

 やあ、おいらです。


 気がつけば、九月も終わりですねえ。秋ですねえ。なんなに暑かった夏の日差しが、あっという間に滅んでしまうのですね。栄枯盛衰、季節は巡る。昨日は暑かったけどさ。

 地球は本当に温暖化しているんですかね? 北極の氷が溶けて、海水が陸地を侵食して日本が沈没するなんて話もありましたね……

「あっ、ここでマクラが終わって、本題に入るんだ」と思ったお客様、残念でした。もう少し、おいらの駄文にお付き合いください。

 八月、九月とこの駄文の更新が少なかったのは、おかしな生活リズムへの変化で、執筆時間が取れなかったこともありますが、やっぱり、心身の体調不良でやる気が出なかったんですよねえ。春からずっとこんな感じ。「そんなら、病院行って精密検査を受けろや!」とお叱りを受けそうですが、その通りですねえ。でも、おいら病院嫌いだからイヤ。それはそうと、昨日なんですけどね、珍しく体調も良く、お天気もいいってんで、ダイエーまで食料調達に行きました。しこたま奮発しましたよ。なんせ、二週間はこれで持たせるつもりですからね。それだから、日持ちするもの。冷凍食品やカップ麺の安いやつを買い占めて、ついでにご褒美のアイスクリームとプリンアラモード。なんのご褒美でしょうか? 自分でもわかりません。独居房に戻って読書。エピローグに入り、あと十数ページ。今日中に読み終えられるなと、キリのいいところで、早めの夕食。七時から『有吉ゼミSP』を観て、残りを読んで、久々の駄文投稿だと青写真を描いておりました。

 異変が起きたのは『有吉ゼミSP』をゲラゲラ笑いながら観ていた時でした。なんかお腹が痛い。最初はまあ、我慢できるぐらいでした。しかし、それがだんだん強くなって行きます。「ああ、まずい。これは……」おいらの脳裏に恐怖が浮かび、冷や汗が止まりません。おいら、ギャル曽根もびっくりの大食らいなんですが、何年かに一度、胃が動かなくなっちゃうことがあるんです。自分でも気づかないうちにちょっとした風邪でも引いたのか、単に体調不良なのか、アレルギーなのか、原因はわかりません。もうこうなると経験上、嘔吐して胃を空っぽにするしかないのですが、世の中なかなか甘くありません。いくらえずいても、出るのは胃酸ばかり。苦しい。目が回る。立っているのさえ辛い。そんなことを繰り返しているうち、やっと嘔吐できました。すると今度は嘔吐が止まらない。夜中の一時まで戦いは続きました。戦後は疲労でお布団に沈没。


 やっベー。マクラだけで千字超えちゃった!


 さて、唐突に本題に入りますよ。綺麗な入り方じゃないけどね。『復活の日』が割合面白かったので、小松左京の『日本沈没』上下巻、小学館文庫。買いましたよ。そして読みました。ああ、先に言っときますけど、ネタばらしますから、これから読む予定のある方はご退出ください。解説の堀晃さんも「これはミステリーじゃないから書いてしまうが」とネタばらししてるんでね。同罪だわ。

 上巻を読み始めて、しばらくして、おいらは自分の犯した間違いに気がつきました。「ハードSFなんか読むもんじゃねえ!」だって、わけのわからない単語や、単位、数式が延々と語られる。おいら「数学」「物理」「化学」に「地学」、それから「地理」が苦手。いや嫌い。好きなのは「現代文」と「日本史」だもの。ええ、字面は黙々と読みましたよ。でも、脳の中でちっとも具現化しないんです。仕方ないから「なんとなくの想像」で済ましました。これは地球物理学でもかじっていなけりゃ、完全に理解できませんよ。発売当時、カッパブックス版の本小説は合計四百万部売れたということですが、どれだけの人が理解できたのでしょうか? 福田赳夫や田中角栄も読んだとか。絶対理解していなかったよ、上巻は。さらにおいらを苦しめたのは、いわゆる「一行開け」が極端に少ないこと。おいら、いらちだから長時間読書していられる時と、ものの五分ぐらいでやめちゃう時があるんですが、一行開けがないから、やめどきが見つからない。これ、かなりしんどい。でも頑張って読みましたよ、上巻。全然、意味わかっていないけど。そうそう、言い忘れたけど、最初に異変に気づいたマッドな教授がお偉いさんにこの危機を説明をするんですけど、なかなか「日本沈没」って言わないの。これイラつくわ。タイトルに書いてあるんだから、読者はみんな知っているてえの! それを焦らしに焦らしてさあ。まあいいけど。

 下巻はね、日本民族救出とかがメインになってきて、科学者たちから政治の方に話が移るので、まあ意味わかる。でも、地理がさあ。なんとか山とか、なんとか岬とか出てきても、おいらの頭の中に日本地図は入っていないから、さっぱりわからない。学校で使ってた地図帳でもあればよかったかね。たぶん、開かなかったと思うけど。

 まあ、とにかく日本は標高の高い山のてっぺんを残して沈んじゃうのよ。三分の一くらいの人が死んじゃって、あとは各国に散逸しちゃうのさ。第一部終わり。第一部? なんかさあ、『日本沈没』には第二部があって小松さん、もう老齢だったから谷甲州が執筆しているの。これはー、ちょっと遠慮しときますわ。ちゃんちゃん。


 長くなって、申し訳ございません。へー、貴乃花、年寄引退だって。兄弟揃ってバラエティ共演なるか?


 ああ、『日本沈没』読む前に小路幸也の『オール・ユー・ニード・イズ・ラブ 東京バンドワゴン』と『ヒア・カムズ・ザ・サン 東京バンドワゴン』を立て続けに読みましたよ。まあ、平成のサザエさん一家だね。登場人物が一巻ごとに歳を一つとるけどさ。大人はいいけど、子供はどんどん育つね。あと年寄りがさあ心配。心配といえば、本家の方は加藤みどりさんがなくなったらどうするんだろうね? 先に死にてえなあ。

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