第36話 夏季休眠

 やあ、おいらです。


 サッカーファンには申し訳ないけれど、早く終わってくれないかな。ワールドカップ。夜、気休めにテレビ付けたらワールドカップやっている。つまんない。じゃあ別の局にとチャンネル代えたらこれもワールドカップ。おいらにEテレかTVKしか見ちゃいけないということか?


 それはそうと、眠いです。不眠症なのに眠い。どういうこっちゃ? たぶんですねえ、眠りが浅いんですよ。昼寝していると夢が次から次へと現れて「はい、この話はこれでおしまい!」って夢の中でおいらが仕切っているんです。おいらは夢に関して特技があって、いいところで目覚めちゃったときに、また寝て、続きが見れるんです。最近は楽しい夢をあんまり見なくなりましたなあ。


 でもって、鬱期に入ったのか、寝るか、本読むか、食うかしかできません。テレビもさあ、さっきの理由で、いやそれでなくても観る気がなくなっています。マツコ・デラックスの番組、パスしてるもん。今、一番大好きなタレントなのに。マツコで思い出すのは、一昨年あたりの紅白歌合戦で、タモリと夫婦役やってシュールなギャグを見せてたけど、あれは最高だった。でも、評判良くなかったんでしょ? あと、さんまと農家体験やって、おかみさんの格好したマツコとさんまが夕暮れの畑をとぼとぼ歩いている番組があった。おいらはそれを観て「結婚しちゃえよ!」と笑いながら叫びました。


 話が飛びますが、あー、掃除全然していない。まともにやったのは、ケースワーカーが家庭訪問にきた四月の終わりで、あとは、汚れてるなと気づいたところをちょこちょこやるだけ。ゴキブリ出るかな? ゴキブリ対策にねこ飼いたいなあ。

 でも、ねこなんか飼ったら、ますます部屋が綺麗にならないね。ウンコは臭いし、ゲロ吐くし、柱や、壁で爪とぎするし。元妻の部屋なんて無法地帯だよ。ねこいるから、だと思うことにしよう。あの、ザッパーな性格はみなさんにお知らせしない方がいいような気がする。


 マイルームに戻る。掃除はしてないけれど、汚部屋でもゴミ屋敷でもないよ。だって一日のほとんどをお布団で過ごしているんだから、ほかが汚れる余地がない。ゴミ出しはねえ、もう神経過敏になるほど気にしていますよ。だから、ゴミ出しのない日はほっとしますわ。

 ところが今日、時計を見ると8:30。ヤベー、プラスティックゴミー! おいらはあわてました。隣の酒屋のジジイがゴミ袋持って歩いています。奥歯の加速スイッチを押す、おいら。ごみ収集場へ全速力。


 しかし、ゴミはなかった。


 とぼとぼと独居房に帰る、おいら。「8:30って早くねえ?」ぶつぶつ文句を言う。部屋に着いて、しばらくして考えた。「今日、日曜じゃん」ゴミの収集は明日でした。

 最近、ボケが激しい。マジで、若年性認知症かもしれない。昨日も土曜なのに、六時過ぎに「笑点見逃したあ!」と叫んだし、洗濯するべきものを三つも忘れた。

 なんかまずいなあ。

 すると、かっぱくんが言いました。

「疲れてるんですよ。何にもしていないのに不思議ですね。ここは一つ、夏眠でもしたらどうですか?」

 夏眠ねえ。いいかも。お布団大好きだし。

 なのでおいらは決めました。しばらく夏眠します。期間は未定です。みなさん、再開を待っています、なんて激励は不要ですよ。戻りますから。遅くとも秋には。


 ああ、でもですね、七月四日に行われる横浜市緑区役所との対決いかんでは、罵詈雑言を広辞苑で集めあげた、区役所への大文句。緑区長への大クレームの写しを公開するかもしれません。今からドキドキします。


 ただ一つの心残りは『横浜マリンズの栄光』を完結させられなかったこと。読者に申し上げます。同作品の完成はおいらに小説の神様が降りてくるか、激躁状態になってパッパラパーにならない限りありません。もちろん後者の場合、支離滅裂で鑑賞に耐えないでしょうね。なんか時々PVがつくたび、いたたまれない気持ちになります。


 うわー、ちょっとトイレに超特急で行きたいのでごめんください。またご贔屓に。

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