第34話 盛夏到来

 やあ、おいらです。


 関東は梅雨が明けました。えらい早さです。春もやたらと早かった。こうなりゃ、夏も秋もあっという間にすぎて冬になるのではないでしょうか? おいらは考えました。“氷河期の到来”。地球温暖化なんて科学者が適当に言った間違いなんじゃないの? 訂正するなら今のうちですよ。


 それはともかく、暑い。昨日までは三十度だった室温が三十二度を超えている。危険水域だ。エアコン部隊の出動も考慮しなくてはいけない。……と思いながら窓を眺めたら、窓がピタッと閉じていました。なんでやろ? おいら、記憶ないんですけどねえ。とりあえず、窓を開けましたわ。涼しい風が室内に入って来ました。


 しかし、最近物騒な事件と猥褻な事件が続きますね。これを単純に「精神のイカれた奴の犯行」って思って欲しくはないのです。なぜなら、おいらもイカれたやつなんですから。


 人間はなぜ犯罪を起こすのでしょう? 人間関係。金銭問題。怨恨。異常性欲。社会への不満……数え上げたらキリがありません。おいらは思うに、犯罪者は自分の権利、命、財産らを大切に思う一方、他者のそれを軽視する。または眼中にない。だから、他人の命や財産を簡単に奪える。

 人類が発生して以来、こういう思考の人間は大勢いたと思います。今だって隣にいるかもしれません。でも、よっぽどの異常者ではなければ、見分けなんかつけられないと思います。犯罪心理学は発展しているのでしょうか?


 頓珍漢な文章を書いてしまった。記憶から消し去ってくだされ。


 えっ、ワールドカップ? 何それ? おいらベイスターズのことしか興味ないからよく知らないんだよね。だいたい、ニュース番組を見ると、トップはワールドカップじゃん。おいらチャンネル変えちゃう。他の局はとみれば、どうせ、視聴率が取れないからって、総集編やっている。なめんなよ。

 おいら、時間制のスポーツ嫌いなんだ。後半になって、勝利が確定すると、真面目に戦わないでしょ。

 あれが嫌。えっ、日本、それやったの? で、決勝進出したの? そ、それはおめでとう。


 動揺を隠せず、読書日記へ。泡坂妻夫『迷蝶の島』を読む。読み始め、いつもと雰囲気が違う。泡坂さんといえば、ユーモアタッチの作品が多いと感じていたが、この作品は異なる。なんとなく、全体に暗い雰囲気が漂う。背中がゾクゾクする。そして、第一章の終わりでおいらは叫んだ。「これはホラーだ!」


 ところが、次章になると趣が変わる。事件の取り調べが丹念に描かれるのだ。これがどうもおいらの趣味に合わない。前章のホラー風味を生かして、おいらをゾクゾクさせてくれればよかったのに。まあ、こういうこともあるさ。第一、おいらホラー苦手だしね。


 暑さに体が慣れていないから、気をつけましょうね。おいら。

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