第22話 雑記続話

 やあ、おいらです。


 梅雨に入りましたなあ。

 

 梅雨は蕎麦食うためにある 蕎麦つゆ


 梅雨をあなたに捧げます to you


 ……えーと、何やっていたんだっけ? ああ、昨日の駄文の続きか。やらなくてもいいかなと思ったんですが、応援メッセージを貰っちゃったんで、張り切って? やりましょう。


 精神病院はだらだらと続く坂の上にある。病院といっても、本当の病院ではない。豪華な老人介護施設(金持ちのご老人様の終の住処。そして金の集まるところ)の一室に、杏林大学名誉教授である、古賀良彦氏が週一回、火曜日の夕方六時から八時の二時間だけ開くクリニックである。なんでそんなことをするのかはわからない。古賀先生、名誉教授に祭り上げられて、杏林大には常勤していないようだ。ネットで検索したら、埼玉の方のクリニックでも非常勤で診察しているみたい。去年あたり、スカパーでベイスターズを観ていたら、合間のコマーシャルでサントリーのなんとかっていう、記憶に良いサプリメントの解説をやっていたり、情報バラエティによく出演していた。やけに、テレビ慣れしちゃっているよ。なんにしてもお忙しいことだ。できれば、休診はしないでほしい。


 坂道の端には田んぼがある。ふと見ると、カルガモが足で頭をかいている。小ガモはいるかと探したがいない。風来坊の独り者のカルガモだったようだ。


 施設に向かうには急な階段を登らなくてはならない。おいらは階段が苦手である。コケるからだ。いつも、慎重にやっている。でも、時々コケる。情けなく思う。階段を登りながら「ああ、受付のババア退職してキレイでちゃんと医療事務の資格を持った娘が異動になって来ないかな」と夢想する。ババアは資格を持っていない。(たぶん)これは、許されるのだろうか?


 入り口ではきものを脱いでください。


 そんな張り紙は貼っていない。


 入り口の受付はおじいちゃんだ。なんで、こういう人選をするのだろう? よくわからない。「こんにちは」とあいさつして診療の受付に入る。キレイなお嬢さんはいなかった。ババアと患者のおばあちゃんがいた。


 待合はふかふかのソファだ。さすが、高級老人福祉介護施設。貧乏人には座りが悪いぜ。


 三十分待って、診察となる。診察ったってほんの二、三分。それで良いんだ。おいらは睡眠薬がほしいだけなんだ。ただし、今日は自立支援医療制度の更新のための診断書を書いてもらわなくてはならない。多少時間がかかる。

 そして、受付のババアに言わなければならない大事なことがある。

「あのう前回、薬局で指摘されたんですけどね。おいらの名前、大泉洋なんですけど、下の名前、ヨウじゃなくてヒロシって読むんです」

 ああ、言えた。冷や汗たっぷり。面倒くさいことは大嫌いだ。無言でいたい。


 薬局は新横浜駅にある。以前はクリニックで処方してくれていたのに、院外処方の制度ができて、出してくれなくなってしまった。その時はとても困った。夜に、処方箋受付をやってくれる薬局なんかあるのか? ネットで必死に探したら、あった。フィットケアデポ新横浜駅前店。好立地だ。

 でもねえ、良いことばかりじゃないんだ。おいらの処方薬、大量だから、めちゃくちゃ時間がかかる。院内の時はそんなに時間かからなかったのにな。それに、この日、調剤した女の薬剤師は明らかに、おいらが公的支援を受けている、ダメ人間だと見下した態度をとってくれた。悔しい。だけど仕方がない。おいらは睡眠薬が欲しい。それだけだ。


 横浜線のホームに行ったら、ジュースでも飲んで一息入れようと思った。でも、電車が来ちゃった! 人の波に飲み込まれ、車両へと吸い込まれる、おいら。ラッシュは嫌い!


 疲れた。今夜は『シグナル』を観たら寝よう。そう決めた。だが、腹が減って仕方ない。おいらは東急オリジナルブランド(なぜか相鉄ローゼンで売っている)の蕎麦を二玉、それもサラダドレッシングで食べた。、看守にねだって、豆腐と菓子パンを食べてしまった。気がつけば日付が変わっていた。


 だからね、翌日である今日は体重計に乗っていないの。だって、気分どんよりしたくないじゃん。


 読書ですか? していますよ。支援者からの差し入れはなかったので、変わった本を読んでいます。題名は内緒。創元推理文庫です。なんか、話題みたいですよ。書店界隈で。


 じゃあ、これで雑記はおしまい。ごきげんよう。


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