第21話 廃人雑記

 やあ、おいらです。突然ですが、お願いがございます。シリーズのつながり上、一人称の表記をおいらとしますが、この回に限り、おいらをわたくしに読み替えていただきたいのです。無理にとは申しませんが、そうするといつもと違った味わいになるんじゃないかなあと思うのであります。なんてね。


 太った。人生MAXにはまだ至っていないが、このままでは夢の三桁もありうるかもしれない。

 おいらは考える。なんとか手を打たねば。

 まず、考えられるのは運動。だが、これはNGである。おいらは汗をかくのが大、大嫌いなのである。幼少の頃より、大汗っかきだったおいらは、そのことで、友人によくいじられた。いじめまではいかなくても、不愉快に感じたのは確かだ。だから、Tシャツ一枚で、外出することなどできない。吸収の良い下着をつけ、襟のついたシャツで出かける。でも、汗はじんわりと滲んでくる。この、汗の出たてが、最悪に不愉快だ。もうこうなったら汗が止まることはない。特に気になるのはワキ汗で、本当にイヤ。シャツに滲んできたら最悪。汗脇パットの購入を真剣に考える。今はメンズ8×4をたっぷり吹きかけて、汗染みの目立たない色の薄いシャツをきている。でも、8×4ってニオイに効くものなんだね。おいら、ニオイしない無臭人間。一週間、お風呂はいらなくても平気なの。


 さて、話を変えよう。前回書いたように、今日は精神病院に行く日だ。外出するための、おいらのミッションは多い。まずは身だしなみ。風呂は昨日入ったからいいだろう。おいらは無臭人間なのだ。ヒゲも昨日、念入りにシェーバーで剃った。お肌ツルツル。髪の毛は……鳥の巣だ。まあいいや、帽子かぶってごまかしちゃえ。着替えのことはさっき書いたから省略。8×4シュッシュね。あとは戸締りを厳重にチェックして、忘れ物の確認。玄関の鍵を締めて、十日市場駅に向かう。駅での楽しみは自販機でドクターペッパーを飲むことだ。えーーーー。ドクターペッパーがない。代わりにマッチのベリー味が置いてある。いいもんね、ダイエー十日市場店なら88円でドクターペッパー買えるもんね。バーカ。悔しいからマッチを飲んだ。


 あの、この駄文面白いですか? つまんなかったらやめますよ。って言っても、反応ないよな。現時点では……


 十日市場駅を五時十二分に出て、新横浜駅につく。新横浜駅は嫌いだ。ターミナルだから混雑しているし、動線が複雑で、めちゃくちゃだ。観光客が多いからきゃりーぱみゅぱみゅじゃなくて、キャリーバックが多くて、邪魔。外国へ行け!

 そこから新羽駅に横浜市営地下鉄ブルーラインで行く。二駅だ。時刻は五時半。ちょっと早い。病院は歩いて二十分なんだけど、そうすると、五時五十分についちゃう。病院の受付のババアは使えない上に鈍臭くて、気が利かない。早く行くと受付にいないんだ。それで、みんな(年寄りばっかり)保険証その他を順番に受付に並べるんだけど、おいらもそれをしたら順番間違えられたことがある。ホント、鈍臭い。なので、時間つぶしに、去年亡くなった実母の墓参りに西方寺というところに行った。新羽から歩いて十分くらい。でもって、元来た道を戻ればいいのに、おいら、知らない道を歩き出してしまった。おいら、名うての方向音痴なの。大丈夫か? ええ、しっかり、道に迷いましたよ。見たことのない風景。でもね、丁字路で右か、左かと選択する場面に出くわし、左を選んだら、なんと、いつも通る道についたの。これ、功徳かな? でも、どうせなら宝くじ当ててよ、お母さん。


 ああ、疲れちゃった。今回はここで終わり。評判良かったら後半をやります。反響なかったらスルー。

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