第9話 蔵書整理

 やあ、おいらです。


 なんだか毎日「今季最高の気温です」とか「真夏のような暑さです」とか言っていますね、テレビなんかでは。でもさあ、真夏って湿度が高いじゃないですか。それと比べたらねえ。なんか次元が違うような気がするのは、おいらだけでしょうか?

 ああ、おいらの独居房は幸いにして、直射日光が入ってこないので、そんなに暑くなりません。風も、なんだか強くて、ビュンビュン入ってくるんだよな。エアコン使わないで済むかな? この夏。でもなあ、今年の夏は暑いって噂だしな。エアコン使うと自腹切らないといけないんだな。キツイな。我慢できないかな?


 この前の金曜日に、運転免許の更新に行ってから、無気力で、引きこもりな生活が続いています。朝、四時に目が覚めて、ゴミ捨てに行くんですけど、その後、早朝のニュース観ていると眠くなってしまうの。「パトラッシュ、なんだかとっても眠いんだ」「ワタシ、パチョレックデス」「そうだっけ?」

 そうして、夢の世界に引き込まれて行くのです。途中、隣の酒屋一族の雄叫び、でちょっと目覚めたりもするんですが、きっちり、覚醒するのはミヤネ屋の終わり、蓬莱さんの天気予報ぐらい。もう夕方でやんす。


 それから、ネットサーフィンちょっとして、読書して、大飯食って、テレビ観て……堕落の極み。ケースワーカーさんは何にも言って来ないし、自分が何したらいいか全然わからないし……本当に日本国民のみなさま、申し訳ございません。


 でもって、なんかしようというわけで、移送以来、ダンボールに入れっぱなしで放置していた、文庫本の整理をしようということになりました。うん? 言葉遣いが変だな。文庫本を整理することにしました。

 まあ、たいした量ではありません。日販の十五号ダンボール七箱ぐらいなもんです。昔はこの三、四倍はあったかな? 結婚した時に、それまで収集していた文庫本を親が「これどうするんだ?」と電話してきたので「ああ、適当にやって」と鼻くそほじくりながら答えたら、全部売られてしまいました。うわあ、貴重な本もあったのに! 面倒臭がりで横着なおいらの性格を呪いました。

 次に減らしたのは、気狂いが治って、元妻と同居する時に、半分くらい売りました。なにせ、部屋中、文庫に取り囲まれていたものですから、これは引越しが大変だと、腹を括ったわけです。でも、逢坂剛のイベリアシリーズを売っちゃったのは大失敗。角川文庫さんあたりで復刊してくれないかな? 最近、逢坂剛の本、ちょこちょこ復刊しているじゃん。


 さてさて、現在に戻りましょう。とりあえず、おいらは文庫を出版社別に仕分けしました。ざっと見て、一番多いのが創元推理文庫。おいら、ミステリー読みだから当然か? 次が文春砲。講談社文庫。でも、講談社文庫は厚みが他社の文庫よりあるから、冊数数えたらどうかな? 面倒くさいからやらないけれどね。新潮、集英は思ったほど多くない。理由わからず。意外と多いのが、中公。これは今邑彩と樋口有介が原因だな。それに、意外と中公、おいらのハートを掴むのがうまいんだな。若竹七海とかね。


 と、いうところで作業が中断しています。やる気でない。整理のために、相鉄ローゼンの上のダイソーにブックエンドを買いに行ったんですが、無い! それで、もしやと思って、ダイエーの上のキャンドゥに行ったら、ある。この前もそうでした。小さな置き時計を買いに行ったら、ダイソーには無くて、キャンドゥにはあったのです。ダイソーさんよ、業界最大手だからって、あぐらかいてるんじゃねえよ! なんてね。今日の労働、これで終わり。申し訳ございません。


 最後に、簡単な読書日記。まずは東直己さんの『眩暈』。ユーモアチックな『ススキノ探偵シリーズ』と違って、この『畝原シリーズ』は暗くて重い。でも、今作は意外と楽に読めました。特に、畝原の家族に危害が加えられなくてよかった、という感じです。

 それと阿部和重さん 伊坂幸太郎さんの『キャプテンサンダーボルト』上下を読みました。おいらは阿部和重さんの作品を読んだことがないし、その言動があんまり好きじゃ無いので、あくまでも、伊坂さんの作品だと思って読みました。阿部シンパの方ごめんなさい。

 感想をざっというと、うーん、サラサラとお茶漬けみたいに読めちゃったなあという印象。面白いは面白いんですけどね。ひねりがないのかなあ? トリッキーが好きなおいらにはその辺りが気になりました。


 蛇足ながら、おいらが文庫本を好きなのは、ボーナストラックなどのおまけがついてたり、大幅改訂が行われていること。なおかつ大抵、解説がついていること。そして、最大の理由は「大きさが同じだから」です。なのに、ハヤカワ、文春、幻冬舎め!

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