真実のアイラ
黄緑色をした無数の長い触手が、中性子星の中心部から外側に向け大量に噴き出してきた。
「ストレンジレットナリ。
あれが、闇落ちネイピアを生み出し、そして操っていた元凶ナリよ!」
「あ、あれが、ストレンジレット?」
「あれ?アイラしゃん?
こんな大事な時に、
何てそんなところで下を向いて目を瞑ってゴニョゴニョ独り言を言ってるノラか?」
しかし、アイラは真剣な表情で続け辞めなかった。
「この大宇宙の大いなる創造主よ、お願いします。
偉大なるオイラーの等式の名において、
私に、その美しさと知恵をお授けください」
ピカー!!!
彼女が呪文を唱え終えた次の瞬間だった。
真っ白な眩い閃光が辺り一面に広がった。
ラジアナは最初は目がなかなか慣れなかった。
しかし、自分達の方へ襲いかかってくるストレンジレットの粒の集合はくっきりしていて、ラジアナのぼやけだ視界に割り込んで迫ってきていた。
「あら、あの闇落ちさんは位相で大丈夫そうね……」
「あんた、誰?」
ラジアナとアイピスは無駄に落ち着いたツインテールの美少女から少し距離を置き、
不思議そうに見つめていた。
「私はアイラよ。
さっき自己紹介したじゃない」
「え、雰囲気から言葉遣いからさっきと全然違うじゃん。
それに、今は前髪で両目隠して無いし」
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