ネイピアの違和感1

時系列はナルータがネイピアとラジアナに敗れた直後まで遡る。




「あ! ナルータの姿戻ったよ」


「あ痛たたぁ~!」

元の少女の姿にもどったナルータは、

尻餅をつき頭のタンコブを両手で庇っていた。

「痛った~い!

二人ともちょっとは手加減してよね~!」


「ごめんごめん。

あんな作戦初めてでアタシにも加減わからんかったし~!」


「酷いよ〜、もう!!」


「ナルータところでさ? 」


「ん、何?」


「最初に会ったときから言おう言おうと

思ってたんだけどさ、

誰かと話してるときは音楽聞くの止めようぜ?」


「あ、これ?」


「そう、その両耳につけたワイヤレスイヤフォン。

あたし達だからまだいいけど、

相手によっては本気に怒られるぞ」


「ご、ごめんなさい。

これはさ、外れないんだ……」


「は〜?

外れない?」



(外れない?

どういうことかしら……)

「ラジアナ、ちょっと下がってて」


「あ、うん……」


「ねえ、ナルータ?

あなたがこのイヤフォンをどこで手に入れたのか、聞かせてもらってもいいかしら?」


「これ?

これは……」


「これは?」


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